住宅ローンの利用は金融機関とお金の貸し借りをするために金銭消費貸借契約を締結し、住宅ローンの返済が約束した一定期間で分割返済できる権利を得ます。再三の督促にもかかわらず長期にわたり延滞すると、期限の利益の喪失と言う分割返済の権利を失う事になります。一般的に住宅ローンは、信用保証会社との保証委託契約を締結しますので信用保証会社が金融機関に住宅ローンを返済することになります。
代位弁済とは
保証会社が債務者のローンを一定期間滞納した際に、債務者本人に代わって銀行に返済するシステムを代位弁済と言います。住宅ローンの契約をする際に銀行は保証会社と保証委託契約をしますので、保証会社は銀行に代わって債務者に一括請求します。任意売却後の残債務は保証会社への支払になります。
任意売却とは
任意売却とは債務者が不動産を市場で売却することですが、債権者に抵当権をつけている物件の売却代金で借金を返済する事になり、外形的には不動産業者を通した通常の売買と同じ形になります。
抵当権を抹消してもらうよう交渉する必要があります。競売より高値で売却できる可能性があり、債権者にとっては債務回収ができ、債務者にとっては、心理的負担を軽減することなどが特徴です。
任意売却と代位弁済の流れ
住宅ローンの支払いが難しくなり、競売で売却される前に任意売却により市場で不動産の売却を行う方法で、銀行の保証会社が代位弁済をした場合でも行うことが可能です。
1.滞納1~3ヶ月で督促状が届きます。
2.滞納4~6ヶ月で期限の利益喪失書が届きます。期限の利益の喪失とは、債務者が期限の利益の主張をすることができなくなり、ローンを分割して払う債務者側の利益が失われます。債権者は期限利益喪失後、債務者に住宅ローンの残債を一括請求できます。
3.最終通告書
金融機関は保証会社に代位弁済を請求して住宅ローンの残債務を回収します。任意売却ができるのは代位弁済後から競売入札日の前日迄です。
代位弁済後の任意売却
競売を申し立てた債権者が任意売却に対して納得し、競売を取り下げた場合、任意売却へと進んでいきます。競売になると買受人が代金を納付するまでとなりますが、実際にはもう少し早い段階と考えられています。
債権者が競売の手続きを始めてからすでに入札期日が決まっている状態まで来ているケースでは任意売却が困難になります。この段階までいくと、銀行内での承認を得る手続きが必要になるため、なるべく早い段階で任意売却に踏み切ることが大切です。
まとめ
金融機関から返済を求められている間は、それ程心配はありませんが保証会社を利用していれば代位弁済後は殆ど取下げ承諾が保証会社の判断になります。競売を避け、任意売却をするには時間が限られているため、早めの決断が必要です。住宅ローン等の借金が膨らむ前に、大切なご家族のためにも、任意売却の検討をお勧めします。
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