一般的に住宅を購入する際に借り入れる住宅ローンは、大金を借りることとなり、それを長期に渡り返済することとなります。大金を借り入れる訳ですから、色々と不安になることも多いと思います。この不安を無くす方法はないのでしょうか。
■不安を感じるのは普通なこと
住宅ローンの借入額、借入金利、返済方法、返済期間などは人それぞれですから、不安に感じる点も人によって色々とあることと思います。その不安は、集約すると完済できるのかどうかという点にあるのではないでしょうか。何千万円という単位の金額を10年~30年かけて返済を続ける訳ですから不安になるのも無理はありません。しかし、不安がるばかりでは前に進むことはできません。返済困難に陥ってしまう理由を事前に知っておくことで、それを活かすことができれば不安感を少しでも和らげることができるかもしれません。
■返済困難に陥ってしまう理由
返済困難に陥ってしまう一番の理由は、収入に対して借入額が高すぎるというものです。借入額が高額だと借入期間が長期化し、定年退職後も支払いが続く返済計画となってしまったり、月々の返済額が高額となってしまったりと無理が出やすくなります。やはり何よりも余裕を持った返済計画を立てなければなりません。余裕が無いと病気やけがなどによる思わぬ出費や教育費の捻出などで、返済困難になってしまう可能性が高まります。特に低金利のときの借入は、高金利時と比較して返済額が低くなるため借入が高額になり易く、金利上昇時の影響も大きいので十分に気をつけましょう。
■それでも返済を続けることが難しくなってしまったら
しかし、どれだけ気をつけていたとしても不測の事態によって返済が困難になることもあります。勤務先の業績悪化による収入の減少、リストラによる解雇などはその最たる例ではないでしょうか。返済が苦しくなってきたと感じたら、早めに債権者である金融機関などに相談に行きましょう。可能であれば滞納してしまう前が望ましいです。金融機関も基本的には返済を続けてくれるほうがありがたいですから、相談にのってくれる可能性が高いです。借入条件の変更などによってピンチを切り抜けられるかもしれません。
それでも返済が難しければ、自宅の売却も検討せざるを得ないということになります。担保物権の売却には競売と任意売却という手段があります。任意売却は債権者の承諾が必要であり、手間が掛かることも多いのですが、競売よりも高い価格での売却が可能となります。残債を出来る限り少なくすることは、債務者、債権者双方にとっても大きなメリットです。最後の手段として任意売却が選択肢のひとつとしてあることを知っておくことで不安を少しでも小さくできるのであれば何よりです。