近年、ローンの払えなくなった物件を競売にかけられる前に任意売却する人が増えています。この記事ではそのような流れになった経緯について説明した上、任意売却の有利な点について解説したいと思います。
競売が減少し、任意売却は増加している
ここ10年あまりの法整備によって競売は減少傾向で推移し、逆に任意売却は増加傾向にあります。まずはその理由について説明します。
中小企業円滑化法の施行
2008年に起きたリーマンショックによる、経済危機の影響で、一時的に住宅ローンの破綻者が増加しました。これを受けて金融庁は、個人や中小企業の救済を目的とした「中小企業円滑化法」を施行しました。
当初は2年間の期限つきでしたが、二度の延長を経て2013年の3月末をもって終了しています。これによりローン破綻の増加は防ぐことができたものの、一方で競売の減少につながったと言われています。
法案の施行によって、ローン滞納者に対して、債権者が強制力を行使できるという従来のスタンスが規制され、制度の終了後もそのスタンスは維持されているのが一因とされます。
任意売却とは
任意売却が増加している理由については、インターネットが普及し、競売以外にも任意売却という処分方法があるということを知る機会が増えたのが大きいと考えられます。
任意売却とは、住宅ローンの支払いが困難になった場合に、専門の業者が債権者との仲介をし、合意を得た上で該当不動産を売却、抵当権を抹消する取引のことです。
他にも都市一極集中による、地方の地価の下落や、それを受けて空き家が増加し、利用する仲介業者が増えたこと、担保割れした物件を競売にかけても相場の6割程度にしかならないことなども、要因として挙げられます。
また、任意売却を行いたいという需要の増加に伴ってマーケットが盛んになり、専門のアドバイザーをつけて対応してくれる不動産会社が増えた点も原因の一つと考えられます。
不動産会社を見つけるときのポイント
「そうは言っても、どの不動産会社に任せたら良いのかわからない」とお考えの方は多いでしょう。適当に不動産会社を選んでしまうのは、大きなリスクとなる可能性があります。
不動産の売却金額を知りたいときは、売却をする前に査定を受ける必要があります。そこで重要となるのが、複数の会社に査定を依頼し、比較検討をするということです。
「どの会社に依頼したらよいのかわからない」「毎回同じ説明をするのが面倒くさい」という方のため、無料で査定できるサービスもございます。悩んでいるよりはまず、依頼してみてはいかがでしょうか。
まとめ
ローンのご返済でお困りの状況は重々お察しいたしますが、悩んでいる間に競売にかけられてしまっては、元も子もありません。そうなる前にぜひ、任意売却をご検討ください。時間と共に査定額も下がってしまう恐れがありますので、まずはお気軽にご依頼してみてください。
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