「離婚解決金」という言葉を聞いた事がある方もいらっしゃるかと思いますが、「和解金」とも呼ばれ、スムーズに離婚を解決に導くお金の事です。今回は、離婚を円滑に解決へと導く和解金について見ていきたいと思います。
離婚で発生するお金
そもそも離婚に伴い一方が一方に支払うお金には、どのような種類があるのでしょうか。こちらに5つ、おおまかなものを挙げています。
〇年金分割
〇婚姻費用
〇養育費
〇慰謝料
〇財産分与
では、先ほどに出ていた和解金というものは、この5つのお金とは別物なのでしょうか。答えはNOです。和解金とは、上記に示す5つのお金とは別の概念です。お金の名前に囚われず、離婚に伴って支払う、いわゆる手切れ金のような考え方です。
和解金は、離婚時のお金の問題を解決する為に柔軟な活用が可能で、調停離婚や協議離婚で使用される事が度々あります。和解金は、明確な根拠を求められる離婚裁判の場では、通常請求の権利はありません。
では離婚の和解金が、どのような場面で用いられているのかを見ていきましょう。
和解金が用いられるケースの事例とは
相手が離婚を拒否している時、慰謝料という名目を拒んだ時、扶養的財産分与的な意味合いの時などに和解金は使われます。離婚に関するお金は色々です。婚姻費用、慰謝料、財産分与、時には養育費を全部ひっくるめて、和解金とするケースもあります。
和解金に合意したら
双方で和解金に合意したら、和解金は現金で貰う事をお勧めします。理由としては、不動産などの物で受け取ると、時価評価によっては税金が掛かってしまうからです。また名義変更などを行う際には登録免許税がかかり、受け取るものによっては税金や手続き費用がかかる事もあります。
和解金を貰う事が決まったら、必ず離婚協議書を「公正証書」にしておくことです。万が一、支払いがされない場合でも公正証書に残しておくことで、強制執行する事ができます。
離婚でもしも家を売るとなったら、 和解金 だけでは足りない
離婚した後で、マイホームを売りに出すケースではオーバーローンで残債が出る場合、一括で払う事は難しいでしょう。そこで売却方法の1つに「任意売却」というものがあります。
任意売却とは「多額の住宅ローンを支払う見通しが立たない」、「家賃が払えずに滞納していて競売にかけられる可能性がある」という方に、債権者の同意を得て不動産を売却する方法です。
この任意売却には5つのメリットがあります。以下の通りです。
〇持ち出し金が不要である。
〇相談次第で残債を分割返済することができる。
〇売却金から引っ越し代金が払える場合がある。
〇通常の不動産取引と同等に売却できる。
〇周囲に滞納等がばれずプライバシーを守る事ができる。
競売になった不動産は、相場の約60~70%の価格で落札されます。それと比較し任意売却では、購入希望者が仲介する不動産会社から説明や内覧を受けたりしますので、通常の不動産とほぼ同じような条件で販売する事が可能です。
そのため、競売のように安い価格で売り出す必要もなく、任意売却をして残った残債は毎月一定額の支払いをすることで合意、完済まで数年はかかりますが自己破産を回避し再スタートすることが可能となります。
まとめ
今回は離婚に伴う和解金について見ていきました。和解金はいわゆる手切れ金のような考え方であり、受け取りの際には公正証書を作成する事が大切です。また、離婚にはマイホームを手放すケースが多々ありますが、残債が出るオーバーローンの物件については、任意売却をお勧めします。
不動産の事なら全ておまかせ、ご相談も「アブローズ」までご一報を下さい。