賃貸管理とはどのようなものかご存知でしょうか? 入居者募集から家賃集金、クレーム対応、修理手配、敷金精算、退室後のリフォームまで業務委託できるサービスです。今回は、賃貸管理契約書で印紙が必要な場合についてご紹介します。
■賃貸管理契約書の印紙が必要な場合と不要な場合
業務委託には、会社受付の仕事や事務職のように、成果物がはっきり決まっていない場合の「委任契約」と、プログラマー、デザイナー、ライターのように成果物がはっきり決まっている場合の「請負契約」に分かれます。
このうち、成果物が明確である、「請負契約」に該当する場合は「2号文書」という請負に関する契約書を作成することになり、収入印紙が必要となります。逆に「委任契約」は2号文書の条件に当てはまりませんので、収入印紙は不要です。
では、賃貸管理契約は、委任、請負どちらの契約に該当するのかというと、そこは契約内教により異なってくることになるため、十分な確認と検討が必要になってきます。このため、一部サイト情報にあるように、「賃貸管理契約は委託契約に該当するから印紙は不要」といった情報を鵜呑みにしてしまうことは大変危険です。
■印紙税額を把握する
◎契約金額の記載のある契約書(課税物件)
▶100万円以下 = 200円
▶100万円超、200万円以下 = 400円
▶200万円超、300万円以下 = 1,000円
▶300万円超、500万円以下 = 2,000円
▶500万円超、1,000万円以下 = 1万円
▶1,000万円超、5,000万円以下 = 2万円
▶5,000万円超、1億円以下 = 6万円
▶1億円超、5億円以下 = 10万円
▶5億円超、10億円以下 = 20万円
▶10億円超、50億円以下 = 40万円
▶50億円超 = 60万円
◎契約金額の記載のない契約書
▶1通につき200円
※受注金額と照らし合わせて印紙の金額を確認しておく必要があります。
■収入印紙を貼り忘れた場合、罪に問われるのか?
収入印紙を貼り忘れたり、貼らなかったりした場合、罪に問われるのか気になるところですよね?収入印紙を貼り忘れるということは、印紙税法には違反していますが、契約内容が無効になることはありません。
つまり、会社と会社、会社と個人の契約内容は有効で、納税法に関する違反をしているということです。「印紙を貼らなくてもバレないのでは?」と考えがちですが、一番ペナルティがあるのは税務調査に入られた時です。収入印紙が貼られていない契約書が見つかった場合、本来必要な印紙の金額にプラスして、2倍に相当する額が徴収されます。つまり、合計3倍の金額が過怠税として徴収されるということになりますので注意しましょう。
■まとめ
いかがでしたでしょうか? 賃貸管理契約書の印紙は不要な場合と必要な場合がありますので、ルールをしっかり守って、印紙を購入しましょう。印紙が必要な場合に貼らなかったり、不要な場合なのに貼ってしまったりしたら、ペナルティが課される場合があります。
賃貸管理に関するご質問・ご相談は、株式会社アブローズまでお問い合わせくださいませ。