「不動産競売では市場価格よりも安く中古一軒家やマンションが手に入る」ということから一部の方からは投資目的でも人気のある購入方法となっています。では不動産競売とは何か、物件はどのように探したらよいのか、また競売物件のリスクもあわせてみていきましょう。
■競売物件とは
不動産競売は家やマンションの債務を返済することのできなくなった人が所有する不動産を裁判所が差し押さえて一番高く買ってくれる人に売却し、その代金を債務の返済に充てることをいいます。競売物件は借金などの担保になった不動産なのです。
一般に抵当に入れるとその金融機関に取られるといった印象がありますが、実際は裁判所による競売で売却したお金をその金融機関が受けとることになっています。
■競売物件の探し方
期間入札の場合、約2週間前に公告が掲示され入札受付が始まります。公告は地方裁判所の掲示場やホームページ、またインターネットで物件を探すこともできますし、新聞や住宅情報誌などにも掲載されます。
その中で気になる物件が見つかったら裁判所に設けられた閲覧室で3点セットと呼ばれる資料もしくは、最高裁判所が運用する競売専用のサイトBIT(Broadcast Information Of Tri‐set system) から入札期間・最低売却価格など物件がどのような不動産なのかを調べます。
但しBITでみられる資料は権利関係などをチェックすることには完全ではないので、裁判所に直接出向いて資料を閲覧したほうが良いでしょう。
■競売物件のリスク
◎情報の少なさ
競売物件についての情報は裁判所が用意する物件明細書・現況調査報告書・評価書の「3点セット」と呼ばれる資料が参考になります。
◎物件明細書
主に権利について記載されていて、賃借権がある場合はすでに物件を借りている人がいることを意味しているので賃借人に出ていってもらうには理由が必要になるので、その物件は住むには難しいと考えられます。
◎現況調査報告書
裁判所から実際に現地に派遣された執行官が作成した使用状況について記載されています。建物の種類・構造、土地の利用状況など不動産の現状、不動産を占有している人の氏名・権限の有無も記載されているので取引成立後に占有者に退去を要求するときには必要となる資料です。また不動産の内部の写真が添付されています。
◎評価書
物件の周辺の環境や評価額が記載され不動産の図面も添付されています。不動産の図面はない創の写真と合わせて物件の内部を知るうえで重要な資料となりますし、評価は不動産鑑定士によるもので一般の物件の相場に対して競売によって売り出されていることを考慮した評価がされています。
このような資料だけが情報となり、内覧することはできません。また、これらの資料は競売にかけられる数か月前に作成されているため資料を作成した後の変化については記載されていませんので注意が必要です。
◎瑕疵担保責任がない
通常の売買取引では一定の条件のもとで売主には瑕疵担保責任が義務付けられていますが、競売物件ですと売主にあたる人が存在しないのでだれも瑕疵担保責任を負わないことになっているのです。例えば所有権を手に入れた後で建物に大きな欠陥があった場合はもちろん全て自己費用で修繕するしかありません。
■まとめ
不動産競売の物件を探し入札までお考えの場合はしっかりと情報を集めリスクも考慮したうえで予算は決めていきたいものです。
新築・中古マンションや一軒家などの購入をお考えの方は、株式会社アブローズまでお気軽にご相談ください!!