相続

結婚と相続と財産分与

結婚をすると夫婦は同一の姓を使うこととなり、法律的には同居義務が生じ、相互に協力し合い、扶助義務を負いながら家族として生活をしていくことになります。財産についても結婚前は各々の所得は各々のものであり互いに干渉する権利はありませんが、結婚後はそういう訳にもいきません。
これに相続が絡むとなかなか難しい問題となることがあります。

LP_banner_02

夫婦の財産の貴族
結婚する前から所有していた財産と結婚してから得た財産とでは意味合いが異なります。夫婦の財産は以下のように3つに分類されます。

特有財産
結婚する前からそれぞれが所有していた財産や贈与などによって得た財産のことです。

共有財産
夫婦が合意して共有名義としたり、共有名義で取得したりした財産のことです。夫婦で生活をしていくのに必要な家財なども該当します。

実質的共有財産
結婚後に夫婦で協力して得た財産のことです。名義がどちらか一方だけのものであっても構いません。
このように分類される財産ですが、結婚した後に相続した財産や結婚した後に夫婦間で相続が行われる場合などは、財産の扱いを明確にしておかないとトラブルのもとになり易いので注意しましょう。

相続された資産の夫婦間での取り扱い
結婚してから夫婦のいずれかの親族が亡くなって相続が発生した場合には、その相続された財産はどのような性格を持つのでしょうか。
相続によって獲得した財産は特有財産となり相続した人だけの財産となります。相続や贈与は属人的なものであり、財産の取得は夫婦の協力とは関係が無いためです。しかし、相続した財産が例えば賃貸不動産などで管理や運営に寄与することで実質的共有財産に変わっていくこともありますので絶対的なものでもありません。

夫婦間での相続
結婚した夫婦間で相続が発生したときも共有財産の取扱いが問題となります。相続税の計算を行う場合、税務署の基本的な夫婦間の財産の考え方は、名義ではなく誰が得た所得で形成された財産であるかで判断します。
かつて相続人である配偶者が貯めていた「へそくり」は被相続人の遺産であるという税務署の見解について国税不服審判所で争われたこともありますが、「へそくり」は貯めた相続人の財産ではなく稼得した被相続人の遺産として相続税の対象となるという判定が下されました。計測し難い夫婦間の寄与度などを考慮に入れて財産の査定をしてしまうと相続税の対象となる資産額に恣意性が入ることになってしまい税の公平性を欠いてしまうことになるためです。
結婚生活による内助の功は相続税では認められないのですが、配偶者の法定相続分が手厚くなっているのはこのようなことに配慮しているからなのかもしれません。

LP_banner_02

ピックアップ記事

  1. 賃貸経営を行うのに宅建の資格は必要?
  2. 後妻の子の相続における取り扱い
  3. 不動産投資による不労所得を得るための仕掛け作りとリスク
  4. 不動産の投資で不労所得生活を始めていくために考えること
  5. 不動産売却における委任状取り扱い説明書

関連記事

  1. 相続

    相続税における債務控除の注意点

    相続税は課税対象となる遺産の額に税率を乗じて求められます。なお、この課…

  2. 相続

    相続における遺産分割のやり直しに時効はあるのか

    相続が発生すると相続人で遺産分割協議が行われて、協議内容に相続人全員が…

  3. 相続

    相続の税率は、知っておくべきことなのか?

    親や祖父が亡くなったときに、もらい受ける遺産に対して「相続する」という…

  4. 相続

    相続税の相談は相続のプロにしたほうが良い理由

    もし、所有している現預金や不動産などの総額が高額であれば、相続税…

  5. 相続

    離婚が相続に与える影響について

    夫婦とは、他人同士が婚姻という契約に基づいて構築された関係であり、婚姻…

  6. 相続

    相続における不動産の固定資産税の取扱い

    固定資産税は、土地や建物などの不動産などについて毎年1月1日現在の所有…

おすすめ記事

おすすめ記事2

特集記事

アーカイブ

  1. 任意売却

    連帯債務者に知られずに任意売却をすることはできるか
  2. 賃貸オーナー様

    不動産の賃貸管理には契約書に印紙が必要となる
  3. 任意売却

    需要の高い土地は注意、早めの任意売却が必要
  4. いろいろ

    家を売る理由で多いのはどの様な理由?
  5. 任意売却

    任意売却とはどういう制度なのか?
PAGE TOP