自宅を購入する際、多くの方々に利用されている住宅ローン。これを利用することで、住宅購入資金を自前で一括払いできなくとも、マイホームを取得することが可能となります。そんな住宅ローンはDIYによる家の建築やリフォームにも対応できるのでしょうか。見ていきましょう。
DIYとは
「Do it yourself」の頭文字を取った略語となるDIY。主に建築や工作に関して使われるワードですが、その語彙である「やってみよう」という言葉が示す通り、建築物や家具などを持ち主が自分で作成あるいは修繕することを意味します。
自宅など建物に関して行われるDIYとしては、修繕を意味するリフォームが主に挙げられます。しかし中には自分自身で家を建築するという、セルフビルド型のDIYを実践する方も皆無ではありません。
たとえDIYとは言え、その規模によっては資材の調達などに多額の資金を要することとなります。そのような場合に住宅ローン契約から資金融資を受けることは可能なのでしょうか。
住宅ローンとは
まずは住宅ローンがどのようなものなのか、確認していきましょう。
マイホームを取得するには、多額の資金が必要となるのが常です。戸建物件ともなればその価格は数千万円台にも上り、自己資産のみしかも一括払いともなると極めて困難と言わざるを得ません。しかし、住宅ローンが利用できれば、難易度は格段に低下します。
金融機関からマイホーム取得に要する資金を借り受け、それを月々定額の分割払いによって返済していく方法が住宅ローンです。その契約を受けるには、金融機関が実施する審査にパスすることが必要となります。その審査によって、ローン契約希望者に完済に至るまでの返済能力があるかチェックされるというわけです。
貸付金の担保について、対象となるのは購入したマイホームそのものです。ローン滞納が継続すれば、まずローン残高全額の一括返済が請求されます。それに応じられなければ貸付側すなわち債権者側の抵当権に則って、裁判所によってマイホームが競売に掛けられ、その売上金がローン残額すなわち債務の穴埋めに使われます。
住宅ローンでDIYの費用を工面できるのか?
原則的に、DIYを行う場合、住宅ローンの利用は適いません。建築業者にマイホーム建築やリフォームを依頼する場合にのみ、住宅ローンが適用されると考えて宜しいでしょう。その場合、リフォームに関しては、その目的に特化したリフォームローンも存在し、そちらを利用するのも手段の一つと言えます。
DIYによる自宅建設では、完全に個人で行うセルフビルド以外にも、建築に関しての重要部分を専門業者が行うハーフビルドなど、様々な形態が見られます。中には、住宅ローン契約が認められるタイプもあります。そのためDIYによるマイホーム築造を希望する際には、検討しているDIYの方法で住宅ローン契約が可能なのか、事前に可否を確認した上で検討することが有効と言えます。
住宅ローンを利用してマイホームを入手し、ローン返済中に何らかの事情で自宅を手放さざるを得なくなった場合、通常ならば前述の通り不動産競売による処分がなされます。しかし、それとは異なる手段として任意売却という方法も存在し、競売の場合よりも売主のダメージを軽減しながら処分することが可能となります。
まとめ
以上のように、DIYと住宅ローンに関する基礎的事項を踏まえながら、DIY目的で住宅ローンを借り受けることは基本的にできないことを確認してまいりました。
DIYによる自宅建築を行う場合には、その方法によって住宅ローンの対象となる場合もありますので、事前に確認しておくことが肝要です。
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