団地や貸アパートなどの水漏れは、上階からの水漏れは下に住んでいる住民にとっては重要な問題となります。今回は水漏れ賃貸管理について調べていきましょう。
■水漏れが起きる原因!
マンションやアパート等の水漏れは次のような原因が考えられます。
◎設備の老朽化による配管の腐食、劣化。
◎マンションやアパートの上階やバルコニーなどの劣化に伴う亀裂からの水の侵入による、直下の部屋の雨漏り。
◎洗濯機のホースが外れたり、水道の蛇口の締め忘れや、防水処理がされてない箇所の水洗いなど、人為的な原因もあります。
老朽化や亀裂の原因は特定するのが極めて難しく、発見した場合には被害が深刻になっていることが多く、常に予防対策を考える必要があります。
■水漏れを放っておくと重大な被害になる!
◎床・壁の腐食
水漏れを放置しておくことで一番懸念すべきことが、床や壁などの腐食です。木は水を吸うので、内部から腐食して変色していきます。その結果、木はもろくなり、耐久性や見た目も著しく下がってしまいます。又、腐食で柔らくなった木材は、白アリが生息しやすく、好む傾向があります。シロアリが住み着くと建物の寿命が縮んでしまい、リフォーム費用のコスト面にも大きな被害が出てきます。
◎家財道具の被害
雨漏りの発生で、家財道具に被害が及ぶことがあり、湿気で木製のたんすや棚などは腐食して、カビが生える可能性もあります。カビが生えると悪臭が発生する他、害虫も発生し、家の環境が悪化してしまいます。又、電化製品が濡れで故障してしまう被害にもなります。
◎水漏れは被害拡大に繋がる恐れが高い
上の階での離れた部屋が雨漏りになっていて、壁の内部を伝って下の階全域に渡り雨漏りの危険性が発生します。雨漏りは、屋根だけではなく、壁からも発生します。
■水漏れの発生個所によって責任所在は異なる!
雨漏りを放置していたら、最悪の場合は訴訟にまで発展する可能性があります。損害賠償請求は、雨漏りの箇所や原因によって請求する相手が異なります。洗濯機のホース装着不備といった、人為的な原因と判断される場合は、原因を作った人に請求することになります。
また、借りている部屋の水道管などの配管を入居者が壊してしまった場合の責任は、入居者にあるため、損害賠償を請求する必要が出てきます。
ただし、老朽化による劣化などが原因の場合は、大家もしくは管理会社の責任となりますので入居者から損害賠償請求となる場合があります。この他、エントランスやエレベーターなど、住居者全員が共有している場所に問題があった場合は、家主もしくは管理会社の管理責任になります。
■損害賠償保険の活用と確認
共用部分が水漏れの原因の場合は、修繕や被害者宅への損害賠償は管理組合の責任になります。賃貸マンション等では貸主の責任で対処しますが、個人の不注意による使用方法が原因のときやマンションの床下等で個人(専有部分に含まれるもの)所有の配管などが故障の原因のときは、被害者への損害賠償をしなくてはなりません。
被害の程度によっては賠償額が数百万円に及ぶこともありますので、入居時の条件として、個人賠償責任保険に加入する契約とすることで、このような事故で責任を負ったときには適応してくれます。
またマンション管理においては、管理組合で加入する共用部分の火災保険に、各世帯を対象に「個人賠償特約」を付加していることが多く、特約では、階下の被害者への賠償に対応できますので、賃貸管理を円滑に進めていくためのも、保険への加入を検討することをお勧めします。
賃貸管理に関するご相談等ございましたら、株式会社アブローズまでお気軽にご連絡ください。