2018年上期、関東エリア(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)の不動産競売物件は、競売物件数は減少していますが、入札本数の増加と落札価格の上昇傾向は落ち着きつつあるといいます。通常の価格より安価で物件が手に入る不動産競売ですが、必ずしも魅力的であるというわけではありません。この記事では競売物件を入札する流れとリスクについてご説明したいと思います。
■競売物件購入までの流れ
1)購入したい競売物件の予算を決めます。ローンを利用することも可能ですので金融機関に借入可能額を打診しておきましょう。
2)不動産や地方裁判所などのホームページ、または不動産競売物件情報サイトで希望する物件を探します。
3)物件が見つかったら管轄の地方裁判所の閲覧室にある1枚40円を支払って3点セット(物件明細書・現況調査報告書・評価書)で物件の所在地、図面、写真をコピーしましょう。※全ての書類に言えることですが、競売で扱う書類はその内容を保証するものではありません。しかし、中には注意を促しているものもあるためみのがさないようにしましょう。
4)物件所在地に赴き現地調査を行います。
5)振込依頼書を使い保証金を納付します。
6)入札期間に入札を行います。入札価格は売却基準価額(3点セットに記載有)を物件相場・諸費用などを調べ慎重に決定しましょう。
7)開札期日に入札参加者の立ち合いのもとで、執行官が各入札者の入札書類を開封し、最高価買受申出人を決定します。
8)売却許可の決定が確定したら代金を納付します。
9)所有権の移転登記を行い、競売物件の明け渡しが行われます。
■競売入札のリスク
◎物件の瑕疵や欠陥は購入者の責任になります。
◎物件の内覧ができないので物件の中がどのような状態なのかわかりません。
◎物件の引渡しが保証されておらず、行く場所がない方などが物件に居る場合は引越し代を出す交渉をすることもあります。
◎マンションなどで管理費や修繕積立金を滞納されていた場合、その支払いをしなければならないことがあります。
■まとめ
通常の不動産取引では仲介業者や売主がいて物件に瑕疵が見つかった場合、その問題を解決するために売主が動いてくれますが、競売物件のことはそのようなことができません。このようなリスクも考慮して通常より半額近く安い価格で売られているのです。
競売物件の中には条件の良い物件もあります。良い条件だと一般の方の入札だけではなく不動産会社が参加することもあります。このように個人が競売物件を購入するには手続きが面倒であることから競売専門の業者に一任するか、不動産売買の方向を新築や中古物件への見直しもあると思います。
競売物件に関するご相談などありましたら、お気軽に「アブローズ」までご連絡ください。