不動産ローンなどの滞納によりやむなく手放すしかなくなった物件は、競売物件として裁判所が執り行い、希望される方へと譲渡するといういわばオークション的役割を果たしています。競売に掛けられる不動産などはいずれも魅力的なものばかりですね。今回は、魅力ある競売物件を紹介します。
競売物件の特徴を述べる
さて、競売物件の特徴を述べるとしましょう。まずは物件のバラエティが豊富であることです。なぜなら、住宅だけでなくアパート一棟分が丸ごと競売に掛けられたり、極端な話をすると農地や山の一部などといった住民が住む気配すらない場所もあれば、沖縄ならば稀にですが軍用地も出されるなどという話までも出てくるわけです。
もう一つは、物件を落札するときの値段が安く設定されていることです。一般相場と比べ低い価値で見積もられている関係で、通常査定の約3割から5割程度の価格で落札できることが特徴です。最近はネットの普及により全国の競売物件をリサーチすることができ、気に入った物件を見つけたらチェックをしておくこともできるのがメリットです。
メリットを紹介しましたが、問題点を紹介しておきましょう。まずは売主が存在していないことです。その理由は、裁判所そのものが競売を行いますので、見えない売主の物件を相手にするようなものです。また、一つの物件に関して所有権が落札された方へ「移動」した程度であるということです。
要注意
物件を購入(落札)する際に気を付けておくべき点を挙げるならば、一般物件と比べ内覧が一切できないことや物件に関する情報の入手が限られるということです。自分が落札を予定している物件に関しては、事前調査を行い周辺の環境や外観などといった点をチェックしておくことが前提とされています。
また、裁判所が定めている売却基準価額に対し、二割以上の金額を前もって用意しておくことです。その用途は保証金として裁判所に納める金額が必要であるとともに住宅ローンの取り扱いは原則行わない金融機関が存在することも事実です。さらに、欠陥が見つかったとした場合に対する瑕疵担保責任の保証をしてくれないということ、落札後のキャンセルが一切認められていないことなど、競売物件を購入する際の注意点を把握しておきたいものです。
競売した物件のその後
物件のほとんどが経年の高い物件を中心としたものであり、設備などもその当時のものが使われているのが現状です。このまま住むとしても物件の老朽化などが原因で建物の価値が下がってしまうことがあるのです。ならばどうするかということで、せっかく落札したのだからリノベーションしてしまえということです。
大工さんなどといった業者さんへ直接依頼してもらうのも一つの手ですが、すべてやる場合は費用面で問題が浮上してくることでしょう。しかし、その一部を自分たちで行うことにより総合的な費用を安く済ませるという手も存在します。平日は仕事で忙しいでしょうから、週末の休みを利用してDIYの感覚で自分たちのできる範囲内でリノベーションするかわりに、出来ないところのみ外注に託しておくのが理想的でしょう。
リノベーションを施す
状態の善し悪し関係なく、設備面でも古いと判断した場合はリノベーションをするチャンスだということです。安く購入した競売物件をうまく活用して、水回りを中心とした設備面については現在の水準にまで引き上げることにより、完成した後の物件が魅力あるものに変化することが特徴です。
一軒家だけでなく、アパート一棟分の築年数が古いものもあるためこのまま落札した後、所有したとしても第三者が入居することはまず低いでしょう。この場合は大掛かりなリノベーションを施すことによって、新築時よりもさらに魅力的かつ住んでみたい部屋として再注目されることから、競売物件を活かすことができるコツです。
まとめ
以上、競売物件の魅力について紹介しましたが、古い物件をそのまま住むのもよいですが、設備面に不安があるなと感じる方は、リノベーションを施すことによって魅力ある住宅へと姿を変え、通常の中古物件を購入するよりも予算的に安く済むことから、改築がしやすいと判断できるからです。
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