競売不動産取扱主任者という資格をご存知でしょうか?この資格を所持していることで、競売物件のトラブルなど消費者に対して、さまざまなサポートを行うことができます。今回は、この資格について説明していきましょう。
競売不動産取扱主任者とは?
競売不動産取扱主任者とは、不動産競売のプロフェッショナルとして、一般向けの消費者に対し、競売に関するアドバイスやサポートなどを行います。競売物件の購入にはさまざまな問題が起きることがあるため、そのような場合のサポートを行うのが、「競売不動産取扱主任者」です。
競売不動産とは?
借入金の返済が滞ってしまった債務者が、その担保として提供していた土地や建物などの不動産を、債権者が裁判所に申し立てをして、その結果を受けて裁判所が売却する不動産を競売物件といいます。その不動産を最低売却価格以上の高い値段で落札するシステムのことを「競売」と呼んでいます。
例をあげると、Aさんが1000万の一軒家購入のためのお金をローンで借りるとします。毎月、ローン会社に5万円ずつ返済してきましたが、半年後払えなくなりました。そうなった場合、ローン会社は裁判所に申し立てをします。それによって裁判所が、一軒家を売却することができます。これを競売といいます。
競売不動産取扱主任者の仕事内容
競売不動産の購入を考えている消費者へアドバイスやサポートをすることが主な競売不動産取扱主任者の仕事内容です。報酬を得て、法的なトラブルの間に入って業務を行うことは、本来弁護士しか認められていないことですが、競売のトラブルに関してのみ、競売不動産取扱主任者が行われます。
不動産競売の範囲内ではありますが、競売不動産取扱主任者は弁護士の代わりとして働くことができます。
また、一般流通物件と競売物件では取り扱う法律に違いがあることも抑えておきましょう。
・一般流通物件
宅建業法が適用される
・競売物件
民事執行法が適用される
このように、競売物件に詳しくない宅地建物取引主任者の代わりに、競売を扱うのが競売不動産取扱主任者となります。
例えば、以下のような、競売物件の購入を検討している方のサポートを行います。
・どのように競売物件の手続きを行うのか?
・内見、内覧ができない「裁判所競売物件」をプロはどう見るのか?
このような、入札・落札・明け渡しに至るまで、一般の消費者へ向けてアドバイスをしていくよう活躍していく仕事です。
競売不動産取扱主任者の資格を取得するには?
競売不動産取扱主任者の資格を取得するには、試験科目は次のようになります。
試験は1年に1回行われており、試験科目は以下のようになります。
・民事訴訟法
・民事執行法
・宅建業法
・民法
・都市計画法
・建築基準法
・税法
・不動産競売実務
これらの試験だけに合格しても、資格は得られません。資格を取得するには、次の2つを突破する必要があります。
①合格後、有料の登録講習を履修
②宅建試験に合格している必要がある
まとめ
競売不動産取扱主任者は、不動産競売のプロフェッショナルとして一般向けの消費者に対し、競売に関するアドバイスやサポートを行いますが、物件によっては取り扱う法律に違いがありますので確認しましょう。
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