現在の日本では、夫婦共働きの家庭はめずらしくありません。特に30代既婚女性の就業率はおよそ6割と、半数を超えています。しかし、夫婦二人でどんなにがんばっても、住宅ローンが支払えない家庭が増えているのです。今回は、そんな住宅ローンの落とし穴について、お話していきたいと思います。
■住宅ローン返済は共働きだと有利!?
マイホーム(一戸建て・マンション共に)を取得する際、住宅ローンを組む方がほとんどだと思います。その際、夫婦共働きだと、二人分の収入を元にローンを組むことになると思います。
当然ローンの返済においても有利な状況であると考えて当然だと思います。そこに落とし穴が待っています。
■長期固定金利の住宅ローン『フラット35』
現在の『フラット35』は、住宅金融公庫時代の(西暦)2003年10月に「証券化支援による新型住宅ローン」の名称で始まりました。その後、2004年12月に「フラット35」の名称となり、今に至っています。
つまり、フラット35を35年かけて払い終えた人は未だに一人もいないということなのです。
■変動金利の住宅ローンの落とし穴
変動金利の住宅ローンを組む際、営業マンから「変動金利と言っても、支払額は1.25倍までしか増えませんよ」という甘いことばをかけられたのではないでしょうか?
変動金利について論じる際に、知っておいて欲しい二つのことばがあります。『5年ルール』と『125%ルール』の二つです。
◎『5年ルール』とは?
【毎月の返済額=元金+利息】
です。金利が上昇すると、月々の返済額に占める利息の割合が大きくなります。すると、元金がなかなか減らないという状態になります。
もし万が一、金利が大幅に上昇して利息の額だけで月々の支払額を上回ってしまった場合には、『未払い利息』として利息が繰り越しされます。
ローン返済の期間が終わっても、最後まで『未払い利息』が残った場合は、その『未払い利息』を全て一度に支払うことになります。
◎『125%ルール』とは
変動金利型住宅ローンの返済額は5年ごとに見直されるのですが、新たに設定される返済額は、債務者の負担を考慮してか、「金利がいくら上昇しても、これまでの返済額の125%(つまり、1.25倍)を超えないこと」という上限が設けられています。これが『125%ルール』です(返済方式で元利均等返済を選択している場合のみ適用されるルールです)。
例えば、これまでの5年間、月々の返済額が10万円だった場合は、次の5年間の返済額は最大でも12万5000円ということです。マイホームを購入する際の担当者は、おそらくこの点を強調してくることが多いでしょう。
しかし、この『125%ルール』にも落とし穴はあります。『125%ルール』の恩恵は、あくまでも、”月々の返済額が無制限に大きくなることはない”というものです。
125%を超える分は、なにもおまけしてくれている訳ではなく、次の5年に先送りされているだけです。これもいつか支払わなければなりません。
■住宅ローンの支払を滞納し続けると?
住宅ローンの支払を滞納し続けると、最終的にはマイホームが差し押さえられます。
差し押さえられたマイホームは、競売にかけられ、市価より安い値段で売られてしまいます。
この最悪の事態を避ける方法は”任意売却”しかありません。任意売却なら、市価に近い価格で売却できる可能性が高く、不当に安い値段で買い叩かれることはありません。
■まとめ
今回は『【住宅ローン】共働きでも払えない!【任意売却】』と題して、少し怖いお話をさせて頂きました。”無理なローンを組むんじゃなかった!”、”営業マンのペースに乗せられた!”いくら後悔しても済んでしまったことは仕方がありません。「もう、払えない。」そう判断したら、一刻も早く任意売却の手続きを取りましょう。
マイホームを手放すことは勇気のいることですが、早めの任意売却で再起を図りましょう。
任意売却をお考えの方は、株式会社アブローズまでご相談ください。社員一同お待ちしております。