競売と聞いて、オークションのようなイメージを持っている方も、いるのではないでしょうか。実際の競売は、一発入札の形がとられています。今回は、競売や競売物件についてみていこうと思います。
■競売物件とは
お金を借りて債務を返済することができなくなった人が、所有する不動産などを、裁判所に差し押さえられます。その差し押さえられた物件を、一番高い金額で買ってくれる人に売却し、それによって得た落札額を、債務の返済に充てることを競売といいます。その競売にかけられている物件を競売物件というのです。
■競売物件は安い?
競売の場合、不動産売却によって得た代金は債権者への借金返済としてあてられます。
競売にかけられた不動産は、実勢価格の約半分になってしまうこともあります。それは競売によるデメリットを、考慮した価格だからです。安く不動産が手に入る可能性が高いという面で、競売物件は人気があります。
■競売の参加資格
競売は誰でも参加できます。入札の買受人になるための資格などはありません。一般的な価格より、安く購入できるかもしれない競売はとても魅力的です。しかし、物件の内覧ができなかったり、周りの価格などを確かめることができないため、その情報不足は大きなリスクとなる可能性もあります。
■競売物件は安いだけじゃない
一般に流通している不動産は、「宅地建物取引業法」という法律が適用されているので、消費者の保護があります。それに対して競売は「民事執行法」という法律が適用されます。ほとんどの場合、自己責任で購入などしなければならないので注意が必要です。
競売物件は内覧ができませんし、※瑕疵担保責任もありません。それはつまり、買い受けた競売物件に欠陥などがあった場合に、責任の追求ができないということです。さらに、引き渡しの義務もありません。このため、トラブルなどに巻き込まれる可能性が高いのです。
※瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)
「瑕疵」とは、わかりづらい見えない欠陥、不具合のことをいいます。売主も把握していなかった欠陥に対して、売却後でも売主が責任を持たなくてはいけないという義務が「瑕疵担保責任」です。
■競売物件トラブル
無事、希望の価格で物件を手に入れることができても、まだ安心はできません。買い受けた物件に前の入居者の所有物が残された場合は、法律に則って処分しないと損害賠償請求で訴えられることもあるのです。
■まとめ
競売で物件を購入する場合、経験豊富な不動産会社に相談することをおすすめします。こういったトラブルに巻き込まれないようにリスク回避することも大切です。
不動産のことに関して何か疑問やお困りごとがありましたら、お気軽に「アブローズ」までご相談ください。