債務整理

競売までのスケジュールと届く文書について

住宅ローンの返済が難しく滞納が続いてしまった場合、財産を差し押さえられ、競売による「強制執行」にかけられてしまいます。しかし、住宅ローンを滞納したからといって、すぐに競売が執行されるわけではありません。今回は債務を滞納してから競売にかけられるまでの一連の流れと、届く文書を確認していきましょう。

競売までの流れ

住宅ローンの支払いが出来ず滞ってしまった場合、ローンを契約している金融機関から通知が来ます。しかし、その連絡に返答することなく無視や放置をしていた場合、以下の文書が送られてきます。

「滞納初期・滞納1~3カ月目」

1.「督促状」
滞納しているローンを自主的に早く返済してくださいと、返済を要求する文書のことをいいます。まだこの段階であれば、「口座に入金するのをうっかり忘れていた」でも通じるかもしれません。しかし、返済をこのまま無視していれば「しかるべき処置をとります」という内容なので、早めに返済を済ませておくほうがいいでしょう。

2.「催告状」
「督促状」と内容は似ていますが、少し文面が厳しめに書かれています。また、法的処置に移るための「最終通知」なので、払えない場合にも無視や放置はやめて専門のアドバイザーなどに相談しましょう。

「滞納中期・滞納3~6カ月目」

3.「期限の利益の喪失通知」
返済要求を続けても自主的な返済は見込めないと判断され、債権者側が「もうあなたとの取引を望みません」と住宅ローンを分割して支払う権利を失効する文書です。支払い方法も今までのように分割で支払うことができなくなり、滞納金と合わせて残ったローン全ての一括返済が求められます。

4.「代位弁済通知」
金融機関から「期限の利益の喪失通知」が届いた後に届きます。
内容は保証会社が、ローンや利息を債務者に代わって一括返済したことが書かれています。ここからは返済相手も、金融機関から保証会社または債権回収会社に代わり、14%の利息が残ったローンに追加されます。

「競売開始初期・滞納6~8カ月」

5.「競売開始決定通知書」
保証会社または債権回収会社が担保にしている住宅を競売にかけることを裁判所に申請し、その申し立てが受理されたことを伝える文書です。「特別送達」といい、裁判所から届きます。まだ、「一括返済」か「任意売却」によって住宅に住み続けられる可能性はありますが、任意売却にも入札開始までに時間がかかるので、出来るだけ早く行動する必要があります。

「競売開始後期・滞納8~12カ月」

7.「期間入札決定通知書」
競売の「入札開始日」と「入札終了日」、そして落札者を決める「開札日」が書かれた文書が裁判所から届きます。「期間入札決定通知書」が届いた場合には、競売が実際に開始するまでほとんど時間はかかりません。落札者に権利が移行された後は、次の住居が決まっていないなどの理由にかかわらず「強制退去」が執行されます。

まとめ

競売の申し立てを却下したい場合には、「開札の前日」までに取り下げの申請を行いましょう。それ以降は落札者の同意を得なければ却下が出来なくなるので、申請は難しくなるでしょう。そうならないためにも、住宅ローンの支払いに困った場合にはすぐに専門のアドバイザーに相談することをおススメします。

競売に関する事や不動産の事なら全ておまかせ、ご相談も「アブローズ」までご一報を下さい。

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