債務整理

競売の「買受可能価額」は多くの参加者を狙った価格

競売の際に不動産の値段が、どの様に「買受可能価格」として設定されているのかご存知でしょうか?物件を安く買いたいのは、誰もが望むところです。今回、その意味や競売の際に設けられている「売却基準価格」との関係性を知る事ができるでしょう。

買受可能価額が示したい事とは

その意味には、多くの人に競売に参加してもらいたいと言う価格設定が目的です。以前は、売却基準価額が「最低売却価額」と同じ意味を持っていました。

売却基準価額は以前と異なる

裁判所が競売の為の準備を行なう為に、いろいろな調査を行ないます。不動産の価格の評価もその1つです。不動産鑑定士によって評価された価格が元になっており、以前はこの評価額で販売の為の入札が行なわれたのですが、競売物件の値段が売れにくい事を理由に特有の原価率によって、値段を決めているのです。この為、「売却基準価額」と「買受可能価額」が表示されるようになったのです。

買受可能価額の成り立ち

売却基準価額では入札の参加が難しいとの理由で、今まで最低販売価額であった売却基準価額の設定から、80%に相当する値段を買受可能価額としているので、結果的には最低買受価額と同じ意味をもつのです。

買受可能価額と特別売却の関係

競売手続きで裁判所が提示した『売却基準価額』で、入札の参加者を募集しようと設ける期間を「入札期間」と言いますが、その間に入札の申込みが現れない場合は競売自体が成立しない状態となるのです。

裁判所は、出来る限り競売物件を売却する為の方法として「特別売却」をもうけたのです。

特別売却による購入も期待できる

すると裁判所は、『特別売却』を開札期日の翌日から1週間程の期間を設ける事になります。『特別売却』では、価格の競争は基本関係ありません。この期間に買受可能価額以上の額で、買受申出をした時点で落札者となります。結果、早い者勝ちとなっているのです。

ただし、同時に複数の買受希望者が現れた場合には、入札や抽選による決定を行ないます。買受希望者が1人の場合には、買受可能価額で購入する事ができるのです。

入札期間の売却基準価額でも特別売却でも売却出来なかった場合、売却基準価額を見直して入札期間をやり直して行ないます。この際に、具体的に価格を2割から3割ほど下げる事で、買受可能価額が比例して価格の減額による対応が行なわれています。

まとめ

買受可能価額は最小の値段で落札する事ですが、ほとんどその値段で購入出来る事はないのです。そこで、売却基準価額を参考基準として安く購入するのか、あるいはそれを上回るのかを検討する事です。欲しい物件をどの位の値段まで出せるかが入札のカギとなるでしょう。

不動産の賃貸管理や不動産の事なら全ておまかせ、ご相談も株式会社アブローズまでご一報ください。

ピックアップ記事

  1. 在宅ローンの老後破産リスクは任意売却で回避しよう
  2. 督促状の納期限とペナルティについて
  3. 不動産の投資で不労所得生活を始めていくために考えること
  4. 不動産の売却に年齢制限はある?
  5. 相続時に名義変更をしないとどうなる?

関連記事

  1. 債務整理

    競売における「予納金」と「申立費用」

    住宅ローンが払えなくなり滞納を繰り返してしまうと、借りている銀行は競売…

  2. 債務整理

    競売リスクを伴う銀行ローン

    住宅購入の為、銀行から借入をしたものの、支払いが難しく滞納が続いてしま…

  3. 債務整理

    債務整理で返済計画が大切な任意整理

    色々なところから借金をしてしまったり、高額な借金をしたりするなどして、…

  4. 債務整理

    競売における「預託金」とは何か?「預託金」と「保証金」の違いは?

    「預託金」とは、敷金や保証金といったアパートなどの賃貸借契約の際に、借…

  5. 債務整理

    裁判所命令により競売が延期になるケース

    競売に出される物件で、気になる物件の情報を得ていたが、急に競売そのもの…

  6. 債務整理

    競売の登録免許税を軽減させるには

    競売不動産を取得すると、登記をおこなうために税金の支払いをすることにな…

おすすめ記事

おすすめ記事2

特集記事

アーカイブ

  1. 不動産基礎知識

    住宅ローンで追加融資を受けるためには
  2. 不動産基礎知識

    競売の費用は原則として債務者の負担
  3. 不動産基礎知識

    家を売却するときの手続きに必要な書類と取得方法について
  4. 任意売却

    競売では事故物件の取扱いが多いのか
  5. 不動産基礎知識

    家を売る時期を考える
PAGE TOP