新築の不動産を購入したくても、一般的に購入するやり方だと時間がかかってしまい、申し込みから物件の完成まで長期の時間を要します。アパートやマンションの一室を購入する方法もありますが、もう一つのやり方があるのはご存知でしょうか?
今回は、競売物件についてお話します。
競売物件って何ですか?
ローンなどの債務は返済するのが当然です。しかし、何らかの理由で返済が困難になった場合、裁判所によって物件は差し押さえられます。所有者がローンの支払いが出来なくなった場合、債権者はやむなしと判断して裁判所へ競売の申し立てをしていきます。これが競売物件の始まりです。
申し立てから開始までの間は裁判所の判断ですが、その申請が通った場合、競売物件として開始されていくのです。いきなり競売をスタートさせるわけにはいきませんので、まずは慎重な調査をしていくことから始まります。
流れ
最初は物件に対する現状調査を行い、建物の状態を確認することから始まります。物件の状態や周辺の相場などを見た後、入札に向けての段取りをしやすくするため期間入札通知が行われます。ここまでの期間は、3~7か月前後と見積もってよいでしょう。これらの調査を行うのは、裁判所から評価人と執行官によって行われます。
その後は一般公開となり、物件における入札がスタートされ、ようやく開札されます。(債務者が返済の意思があると判断した場合、この段階までは債権者による物件の競売を取り下げることができます。)
複数の購入者が希望の額を提示し、締め切り後に最高額に達した人へ所有権が譲渡されることになります。開札が終わり最高額で落札した後、その時点から約2~3日で競売物件の売却許可決定が下されます。
最高額(代金)が納付されると約7日前後で所有権が落札した人へ譲渡され、その手続きを行うのが所有権移転登記という流れです。このように、競売開始から第三者への物件譲渡の流れは最短で、半年程度かかるといってもよいでしょう。
長所と短所
それでは、競売物件における長所と短所について触れていくことにしましょう。
長所を挙げるとしたら、物件に対する価格が一般的な値段より2割程度の値段が割り引かれた状態での価格が設定されています。お得な買い物だと言うことです。
逆に短所を挙げるならば、売主の存在がないことです。裁判所が物件を売っているようなものですので、一般的な物件売却は第三者に物件を渡すまでの間に状態整備が義務付けられていますが、競売物件に関してはその定めがないということです。
つまり、その物件を競売で購入した場合の整備関連は落札した方が行うことになるからです。しかし、自分たちでリノベーションをするのであれば、短所を自分好みに変えたりメンテナンスできるという利点へと変換できるでしょう。
注意点
一般的な物件は不動産屋さんに申し出れば内覧は可能ですが、競売物件にはそれができないため、事前情報収集がごく限られた範囲になるということがポイントです。外観のチェックや周辺の状態を自分たちの目で把握するしかないという点では、通常の物件との違いとなるからです。
また、欠陥が発覚した場合に保証される瑕疵担保責任の適用外となります。競売物件はそれが一切保証されないのです。それ以外に落札後のキャンセルが利かないことや、売却基準価格の2割程度の金額を必要となるなども、競売物件について気を付けなければならない点です。
まとめ
競売物件のことについて説明しましたが、実際に物件を購入するためには、注意点などを事前に理解し、対象の物件については自分のできる範囲でいいからチェックすべき点はやっておくことで、何も考えずに物件を購入するのは競売物件によってリスクもあるということです。
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