法律が改正され、最近では個人で競売に参加する方も増えてきました。また、競売で売りに出される物件は割安です。なぜこんなにも相場より安い価格で売りに出されているのでしょうか?疑問に思った方もいらっしゃるかと思います。今回は、競売と住宅ローンの関係性をテーマにお伝えします。
住宅が競売に掛けられる理由
住宅が競売で売りに出される主な理由には次のような物があります。
1.担保不動産競売の場合
住宅が競売に掛けられる理由のほとんどは、”住宅購入時の住宅ローンの返済が出来なくなった為”です。ローンを組んだ時に、銀行などの金融機関がその住宅に抵当権を設定している為、返済が出来なくなった債務者から住宅を取り上げて競売に掛けているのです。
2.強制競売の場合
それ以外の理由としては、自営業をされている方が、事業資金の借り入れを行い、その返済が滞って、自宅が取り上げられてしまうという物です。それ以外にも最近増えているのが、消費者金融からの借入金が返済できず、自宅を取り上げられてしまうという例です。
住宅ローンに限らず、借金の返済が出来なくなった場合は住宅を差し押さえて競売にて売却し、債務の返済に充てさせる事があります。
競売の流れ
住宅が競売に掛けられる理由は様々ですが、競売に参加する方がその理由を気にする必要はありません。ここからは競売の流れについて解説します。
1.最初に、最高裁判所から提供された情報を掲載しているサイト不動産競売物件情報サイト(Broadcast Information of Tri-set system)で、物件の住所や沿線など希望の条件に合う物件を見つけます。
2.情報サイトで物件の入札最低価格を確認します。不動産業界で「3点セット」と呼ばれる、「物件明細書」・「現況調査報告書」・「評価書」を入手し、検討した上で入札保証金を支払います。
3.裁判所へ必要書類(入札保証金の振り込み証明書・入札書・住民票)を提出します。※入札保証金は「売却基準価額」の20%です。落札できなかった場合は全額返金されます。また、2020年の4月より実施された「暴力団員等に該当しない旨の陳述書」が必須事項なので要注意です。
4.入札締切後、開札され、最高買受人(落札者)が決まります。落札できなかった人には数日内に入札保証金が返金されます。※入札保証金の振込手数料・住民票取得費用などは返金されません。
5.その物件に占有者が存在する場合は立ち退きの交渉などは落札者が行う必要があります。これが、個人で競売に参加する際のいちばんのハードルと言えるでしょう。その物件に占有者がいるかどうかは「現状調査報告書」に記されています。
まとめ
今回は住宅が競売に掛けられる理由と競売の流れをお伝えしました。特に個人で競売に参加している人にとって、落札後の占有者の立ち退き交渉は難しい部分でしょう。入札を代行する不動産業者もありますので、気になる物件があったらその様な業者に相談するというのも一つの方法です。
競売に関する事や不動産の事なら全ておまかせ、ご相談も「アブローズ」までご一報を下さい。