住宅ローン返済が遅延し、更に滞納。催促状が届きついに競売にかけられローンが残ってしまった。債務の整理をこれから、どうしていくか大きな問題です。残ってしまったローンに対してどんな方策があるのでしょう。そのことをご紹介したいと思います。
競売後のローンの残りについて
住宅ローンが滞納されますと、時間の経過と共に競売に至ります。競売による落札価格は、一般の市場価格より非常に低いものです。落札価格が残債を上回る金額で売却されることは殆どないと言ってもいいでしょう。残債の支払いは、債務者に課され残りのローン分は支払わなければなりません。
金融機関から返済を要求されます。ここで課題になるのが、残債の一括返済を求められることです。よほどの事情がない場合、抵当権を実行して競売を申し立てるまで数カ月程度かけることが通例です。また、住宅ローンの一括返済には元本だけでなく繰り上げ返済手数料も必要となります。
一括返済を要求されたとき当該金融機関との話し合いで分割交渉をして折り合いがついたなら、残債の分割返済の道が拓けます。
残った債務に対する対応
残された債務に対して、処理するいくつかの方法をご紹介したいと思います。
1.債権者と交渉して任意整理する。
任意整理では、債権者との交渉で将来の利息のカットなどを行い借金が減額できます。借金が減るので月々の負担額も軽減されます。また、自身の状況に合わせて比較的自由に整理する借金を選べます。この方法は時間と忍耐を持って粘り強く交渉していくことが大切です。
2.個人再生の申し立て、住宅ローンの残債務とその他債務を減額して返済する。
競売や任意売却をすると、抵当権も消失します。要するに、ローンの残債務も担保保証のない一般債務になることから、個人再生を申し立て一括して債務を大幅に減ずることも可能になります。
ただ、この方法は、5年以内で返済できる目途がつけられることが条件としてあります。オーバーローン状態で友人や親族に任意売却して住み続け、住宅ローン特則(住宅資金貸付債権に関する特則)を活用せずに個人再生する方法も考えられます。
3.弁護士に相談する。
手持ちの資産もなく支払えない、頼る人もいないとなると弁護士に相談するという選択が考えられます。債務整理の相談ということになります。この相談すると債権者が返済要求することなど債務者への接触が出来なくなる「受任通知」を送って頂けます。そうすることで残債への対応に時間をかけることが出来る様になります。
4.自己破産をする。
住宅以外に資産がない、預貯金もない、打つ手が何もない場合の最終手段として、自己破産を申請するという選択肢がありますが、ブラックリストなどに載り、その後のリスクを考えると、本当にそれ以外にないという場合を除いてしない方がいいでしょう。
5.競売期間中に、任意売却をする。
任意売却の売却金額でローンを支払い、残ったローンについては保証会社に対する借金返済の形で分割返済を続けるという方法もあります。
まとめ
住宅ローンの残債をどの様に対応すればよいのか、その債務処理についての方法を主にご紹介しました。処理のいくつかの方法を紹介してみましたが、自身だけではどうにもならないとき、任意売却を選ぶなどで、専門不動産会社または弁護士にご相談下さい。
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