マンションやアパートは大家さんや管理会社が面倒を見ていますね。最近ではマンションの一室を購入して第三者に貸す、いわゆるサラリーマン大家さんが増えてきています。彼らも大家さんですが、賃貸管理となりますので資格は必要でしょうか?
■資格はいるの?
投資メインで部屋を購入し、第三者に貸す大家さんもいらっしゃるようですが、彼らの目的は将来の年金不安を懸念して、もらえる年金が少なくなるという危機感を持ち、将来年金が支給された際、貯金と退職金とプラスしても支給額が減るのでそれらを補う意味で家賃収入が活用されています。
彼らも大家さんの一種ですが、この場合、資格は必要なのでしょうか? 結論から申し上げますと、大家さんに関しては賃貸管理の資格は必要ありません。
基本的には専門的なスキルは要求されませんし、サラリーマン大家さんは本業多忙でしょうから、管理会社にすべてを託すことになりますので、部屋を単純所持し第三者に貸し出すだけでOKです。
大家さんは資格不要ですが、どうして資格がいるのかという話になるとこれは別世界の話です。次はその別世界の話をしましょう。
■職業:賃貸不動産管理士
これから話すことは、不動産管理会社で仕事をするときに必要な資格についてです。賃貸不動産管理士は、マンションやアパートなどといった賃貸住宅を管理する不動産管理会社で仕事をするとき、所持しておくと仕事がしやすくなる資格です。
賃貸住宅全般に対する管理での知識や技能、それに倫理観を併せ持つプロフェッショナルとして認識されています。しかし、大家さんは必ずその資格を取れというわけではありません。前述のサラリーマン大家さんもこの資格を持たなければ、賃貸住宅としての収入を得られないわけではないので、そこは気にしなくても構いません。
賃貸不動産管理士は、国家資格ではありませんが将来的には国家資格として認知していきたいというのが国土交通省の方針です。
◎資格取得への道
国家資格ではない賃貸不動産管理士ですが、受験を合格するにあたり資格要件はありません。受験者の幅は意外と広く、最年少では中学生が取得するご時世ですので、たとえお年寄りの方だろうが高校受験を控えている中学3年生だろうが、門戸は意外と広いわけです。
試験までのプロセスは、毎年5~9月までの間に試験に合格するための講習が実施され、2日間の勉強となります。試験そのものが毎年11月に全国11か所で実施されますが、試験に合格した後に登録すれば、認定証(カード)を発行します。なお、講習については試験同様、年齢制限はありません。
平成28(2016)年から受験者数が増加していますが、この背景には管理会社自体に賃貸不動産経営管理士を置く必要性が高まってきているからです。このため、今後の試験における難易度は、これまでの試験よりも格段と高くなることが予想されます。
傾向と対策としては、前述のとおり試験に合格するための講習に参加して勉強し、常日頃の勉強もしっかりと行うことです。それ以外に「自分は試験に合格して、賃貸不動産経営管理士になるのだ!」という強い気持ちを持つことが大事です。
以上、賃貸管理における資格についてまとめましたが、大家さんに関しては特別な資格は不要ということで、部屋の一室を購入して第三者に貸すだけでも、立派に成立しますので問題はありません。
賃貸管理に関するお悩み・ご相談は「株式会社アブローズ」までお気軽にご相談ください。