「クーラーから水が垂れる」などの設備的なトラブルから、「下の階の人が苦情の手紙を入れてくる」などの入居者間のトラブルまで、賃貸管理をしていると、多種多様のクレームが不動産管理会社には入ってきます。そのようなとき、気を付けたいのがクレーム対応。一つ間違えば、入居者がクレーマーに変わることも…今回は、クレーム対応の基本をみていきましょう。
■設備が壊れたときのクレーム対応
入居者は、設備が壊れたときから、その設備が使えないというストレスを感じています。ですので、修理するまでどれぐらいの時間がかかるのか、前例などをふまえて、具体的に入居者の方とは話し合いをしましょう。
1.工事業者の手配
2.不具合の確認
3.家主への確認
4.修理
という流れを事前に説明しておきます。そうすることで、入居者は「今は、不具合の確認の段階か」と、時間を待つことができます。また、家主との交渉はできるだけ速やかに行い、入居者が、この物件には長く住みたいと思えるような対応が重要です。電話対応などでは、最初に来た電話のときから、真摯に納得していただけるような説明が必要です。
■騒音トラブル
共同住宅でのクレームで一番難しいのは、近隣住民間のトラブルでしょう。その中でも、やはり多いのは「騒音」によるクレームです。「上の階の子どもの足音がうるさい」や「夜に洗濯機を使用している」など、それは多岐にわたります。騒音トラブルがなぜ難しいのかというと、「社会生活音として許せるか」という点がポイントとなりますが、それは人それぞれ違いがあるからです。その対応法としては以下のようなものがあります。
1.クレームを入れてきた入居者以外の近隣住居へのヒヤリング
2.他の入居者も騒音と感じているのなら、掲示板への掲載・騒音元へポスティング
3.他の入居者が騒音と感じないのなら、その旨を説明
騒音問題は、一つ間違えたらクレームを入れてきた入居者と騒音元との間で、大きなトラブルに発展することもあります。客観的に、冷静に問題解決へ導いてあげたいものです。
■まとめ
トラブルを入れてくる入居者は、ときには感情的になっている場合もあります。一つのトラブル対応に時間がかかったり、やる気のない対応をしていると、入居者はクレーマーへと変わっていくのです。そうならないためにも、受ける側の態度として「このトラブルを一緒に解決していきたい」というニュアンスを前面に出し、迅速に対応を進めていくことが必要なのです。
賃貸管理でお困りのことがありましたら、株式会社アブローズがお手伝いします。