離婚後に住宅ローンの主債務者である夫が無職になってしまうと、ローンの返済が出来なくなってしまいます。今回は、離婚後に夫が無職になりローンを滞納してしまった場合、どうすべきかについて説明していきます。
妻が連帯保証人となっている場合について
夫が無職になり住宅ローンの返済を滞納すると、妻が連帯保証人となっている場合、夫の代わりに妻がローンの残額を支払うことになります。妻が働いていて返済が出来る状態であれば問題ありませんが、妻も返済が難しければ早めに対処しないと自己破産してしまう恐れがあります。
連帯保証人を解消するには
できるだけ離婚する前に連帯保証人を解消しておきましょう。信頼度があり返済出来る状態の人に、代わりに連帯保証人となって頂く事で解消することが出来る場合もあります。
その他にも、住宅ローンの借り換えや主債務者が所有している別の財産を担保として入れる方法があります。しかしこれらの方法は、債権者である金融機関で認めて頂くことが難しく、ほとんどの人が家を売却するという方法を選択しています。
失業補償付きの契約をしている場合について
住宅ローンを滞納してしまったら、最初にローンの契約内容を確認して下さい。金融機関の失業補償付きの契約になっている場合、猶予が受けられます。つまり、最長で6カ月間ほどは支払いが免除されるのです。
ただし、金融機関によって条件や免除額が異なるので、再就職も検討しておく必要があります。
失業手当でローンの返済を行う場合について
失業手当をローンの返済に充てるという方法もあります。しかし失業保険をもらうには条件があります。「退職した会社が雇用保険に加入していること」、そして「失業者がハローワークに通い、積極的に就職活動をしているのにもかかわらず、なかなか就職先が見つからない」という場合に支給されます。失業手当は手続きが必要なので、すぐに支給されるわけではありません。
リスケについて
無職になっても、ローンを返済出来る程度の貯金がある場合、金融機関にリスケについて相談してみましょう。リスケをすることで、返済期間の変更をすることが出来ます。リスケをするには、支払いを滞納することなく行えるという条件があります。
競売にかけられるのはいつなのか
6カ月住宅ローンを滞納すると、債権者から一括返済を請求されます。その後も支払いがされていなければ、債権者が裁判所に競売の申立を行うことになります。このまま競売の手続きが進められた場合、低い価格で家を売却されてしまいます。
再就職の見当がつかない場合について
病気などですぐに再就職をすることが難しいという方は、売却を行うと良いでしょう。ローンの残額が家の購入額よりも低い場合や、そしてローンの残額が家の購入額よりも高い場合がありますが、任意売却などの売却方法をお勧めします。売却を行うことで、ローンの返済だけではなく、妻の連帯保証人も解消することが可能となります。
まとめ
万が一離婚後に無職になった場合、退職後に支給される失業手当や金融機関の猶予などに頼るのではなく、家を売却することを検討して下さい。競売にかけられてしまうと、安い価格で取引されるだけでなく、精神的なダメージを受けることになります。
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