毎年、ボーナス時期になると「ボーナス払いが払えずに住宅ローンを滞納するのでは」という不安に掻き立てられる方も少なくはないでしょう。ボーナス併用払いは、通常月の返済額に上乗せして多くの返済をすることで、通常月の負担を軽くするというメリットはありますが、会社の業績悪化によるボーナスの減額やカットに、家計のやりくりだけでは追いつかなくなったときのリスクがあります。今回は、そのようなときに、どのような方法で回避することができるのかを見ていきましょう。
■広告のチラシに騙された
ボーナス併用を使った、住宅ローンの月々の返済額を載せたチラシに、「この金額なら毎月の賃貸マンションの家賃より安く家が購入できる」と錯覚を起こす方もいらっしゃいます。
広告をよく見てみると、小さな文字で年間ボーナス約20万円と入っていても、家賃8万円するエリアで大きな文字を使い「6万台でローンが組める」と広告に掲載されていたら、マイホームを手に入れたい気持ちになるものです。
■ボーナス払いはキツイし競売は避けたい
ボーナスというのは年末や夏季などに、給与以外に特別に与えられる賞与金で、給与の割り増し分や、標準以上の成果を挙げた場合に支払われるものです。従って、勤めている会社の景気が悪くなったり、個人の売上が達成できなかった場合にはボーナスも支給されない可能性があります。
もし、ボーナスが貰えず、ボーナス月のローンが払えず滞納してしまうと、滞納から3ヶ月で銀行から保証会社に債権は移動してしまいます。そのままにしておくと、物件は競売にかけられてしまい、持ち主の希望は考慮されず強制的に追い出されてしまうということも起こりうるのです。
では、競売を避けるためには、どうしたら良いのでしょうか。
■任意売却という方法
ボーナス払いができなくても、競売という結果を迎える前に取りうる手段としてご紹介したいのは、任意売却という方法です。任意売却とは、ローンの支払い続行が困難になった時点で融資を受けた金融機関との合意に基づいて家を売却する方法です。
ただし、いくつかの条件があり、その一つは「時間」です。任意売却が許される期限は競売の入札が完了して開札される前日までとされているため、任意売却に踏み切るには早ければ早いほど良いのです。
また、修繕が必要な個所が多い、相当な築年数が経過しているといった理由により、売却物件の市場価値が極端に低い場合は、買手がつきにくいものとして、任意売却に至らないケースもあります。
■まとめ
ボーナス併用で住宅ローンを組んでいた場合、お仕事の都合だけではなく、子どもの進学などライフスタイルによってローンの支払いに影響が出ることもあります。任意売却を行うために必要な条件を見てみると、タイミングが重要であることがわかります。そのときがきたら、手続きを始める前に十分な時間をとって相談を始めた方が良いでしょう。
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