市場より安く購入できると評判の「競売」ですが、リスクはないのでしょうか。今回は、
競売に関するリスクは? や競売に入札する前と後のリスクをざっくりとみていきましょう。
競売の前のリスク
①事前の物件情報が少ない
②内覧ができない。
③保証金の支払
④取り消しができない(金額の記載違いなど)
①事前の物件情報が少ない
競売では、物件の情報が少ないです。物件情報は、「現状調査報告書」・「評価書」・「物件明細書」の3点セットと呼ばれる情報のみとなっています。そのため、情報の読み違い、勘違いなどがないようによく確認をしなければなりません。(記載されていない問題が有る可能性がある)
【3点セットに記載されている内容】
・所在地
・権利
・土地の形状
・占有者の有無
・建物種別
②内覧ができない
競売物件では、中に入って見る事ができません。(内覧制度はあるが債権者へのプライバシーなどの配慮や、手続きが必要なため内覧制度を利用する人は少ない)
中が確認できないため、落札後にどのぐらいの損傷やリフォームが必要になるか分かりません。そのため、安く落札してもリフォームの金額が多くかかる場合があります。
③保証金の支払い
入札する際、保証金として物件の売却価格の2割程度を、入札期日までに納付(現金一括払い)することになります。また、保証金を納付したあとに購入できない場合は、保証金は返金されませんが、取りやめる事はできます。
④取り消しができない(金額の記載違いなど)
入札手続きの際、入札価格を間違えて記載したなど(明らかな間違いや一桁間違いなど) の場合にも、取り消しがききません。
競売後のリスク
〇落札後のことは自己責任
〇落札額以上の費用がかかる
〇現金一括払い
〇占有者の対応
〇債権や権利の引き継ぎ
落札後のことは自己責任
落札後に物件に問題があった場合(雨漏り、水漏れ、シロアリなど)も、すべて自己責任となりますので、修理や修繕も自分で行うことになります。
落札額以上の費用がかかる
上記にも書きましたが、問題があった場合やリフォームする場合に落札金額以上にお金がかかることがあります。また、ゴミがそのままある場合にはその処理も自分でしなければなりません。
現金一括払い
落札した場合、期限内に購入価格から保証金を引いた金額を支払わなければなりません。銀行のローンなどが利用できないわけではありませんが、審査が通りにくいのが実情です。そのため、現金での支払いが必要になることがほとんどです。
占有者の対応
占有者がいた場合、その交渉も自分でしなければなりません。なかには、様々な妨害や嫌がらせなど、物件の引き渡しがされないことも考えられます。
債権や権利の引き継ぎ
例えば、物件がマンションなどの場合は、管理費、修繕積立などが滞納されていると、その費用も落札者が支払わなければなりません。また、賃貸物件だと入居者もそのまま引き継ぐことになりますので、「敷金・礼金」などの権利などが引き継がれるのかも確認が必要です。そのうえで、新たに賃貸契約をしなければならないのです。
まとめ
これまで、競売のリスクについてざっくりと書いてきましたが、その他にも様々なリスクが考えられます。このことから、初心者や個人での競売はとても難しいと思われます。競売を検討される際は、専門の業者や不動産に相談されることもご検討ください。
競売物件に関するご相談などありましたら、お気軽に「アブローズ」までご連絡ください。