法改正により、不動産業者ではない、一般の人でも参加し易くなったと言われている”競売”ですが、普通の売買と異なり、初めての参加者は戸惑うことが多いのも事実です。そんな時に利用したいのが競売代行サービスです。今回は競売代行とその手数料についてお伝えします。
不動産の競売とは?
最も一般的な住宅購入方法は、不動産会社を通して一戸建て住宅やマンション区分購入する方法です。住宅は数百万から数千万、あるいは数億円もする高額な買い物ですので、購入に際しては銀行などの金融機関で住宅ローンを組むのが普通です。その際、金融機関はその物件に抵当権(約定担保物件)を設定します。
万が一、債務者(ローンを組んだ人)が、何らかの理由でローンの返済が出来なくなった場合、裁判所に申し立てを行って物件を差し抑え、競売によって売却することで残債を回収する為です。
これが競売と言う制度です。裁判所は、競売を実施して落札後売却許可決定をし、競落人(競売物件の購入者)が落札後買受申出額の残金を納付すると、物件の所有権は競落人に移り、その不動産を自由に使用したり処分したり出来る様になります。
競売に参加するメリット・デメリット
不動産競売のメリット
1. 売却基準価格は市場価格の4割~6割程度に設定されている為、低予算で探せます。
2. 特別売却物件なら、当初の売却基準価格より更に2割程度安い価格で探せます。
3.入札価格を自分で決定できます。
4.落札すれば裁判所にて抵当権を抹消してもらえます。
不動産競売のデメリット
1.物件の土地及び、建物の外観しか見られない。内覧が出来ません。
2.買受後の保証は一切ありません(建物及び、設備の老朽化・公簿上の数値と、実際の数値の乖離・隣家との敷地の境界が不確定・殺傷歴など事故物件である可能性など)。
競売代行とは?
競売にて格安の物件を探しているが、知識や経験が無いので不安な方・時間が無く競売に参加できない方に代わり、業者が競売手続きの一切を代行するサービスです。
1.申し込み
既に目当ての物件が決まっている場合は「管轄裁判所」・「開札日」・「事件番号」を競売代行業者に伝えます。業務委託契約書に署名捺印します。物件調査代行手数料の相場は1万円程度の様です。
2.物件の査定
「物件明細書」・「現況調査報告書」・「評価書」の3点セットのチェック、市場価値、周辺環境、物件占有者の有無、入札価格を調査します。
3.入札価格の決定
入札時に裁判所へ納付する入札保証金を裁判所へ振込み、金融機関又は郵便局の受領印捺印済みの振込依頼書を用意します。
4.開札結果の報告
開札日に結果が業者から報告されます。落札できた場合は代行料金を代行業者へ支払います。
5.占有者退去交渉
物件には様々な理由によって占有者がまだ居住している場合があります。占有者退去交渉を代行業者に依頼する場合は、交渉手数料を別途支払います。
6.残金の納付
保証金として既に納付した金額を除く残りの金額を裁判所へ納付し、物件の所有権が移ります。
競売代行手数料の相場
競売代行業者へ支払う料金の相場はどれくらいかと言うと、おおよそ落札金額の「3%~」程度です。落札金額の3%が1,000万円に満たない場合は30万円、など最低金額が決められている場合が多い様です。占有者退去交渉手数料は、強制執行費用などの実費がご負担になることもあります。
まとめ
今回は競売代行とその手数料についてお伝えしました。競売に関心はあるが、自分でやるのは抵抗がある、という人は、是非競売代行業者の利用を検討してみましょう。
競売に関する事や不動産の事なら全ておまかせ、ご相談も「アブローズ」までご一報を下さい。