気になっていた物件を競売によって購入できたとしましょう。無事、自分のものになったからといって、これからやるべきことはまだまだあります。すべて消化しておかないと晴れて自分の物件にはならないのです。今回は、競売物件に対する所有権の移転についてお話ししましょう。
物件が自分のものに・・・なる前に
ようやく物件を手に入れることができたようですが、代金を銀行に入金してから裁判所で書類を出せばいいや、と単純に考えるだけでは意味はありません。競売物件はこの時点でまだ自分のものではないので、所有権は当然、相手の方のままなのです。これでは物件を購入した意味はないですね。
競売物件を自分のものにするためのプロセスの一つとして、所有権を移転してもらうことです。所有権の移転は車でいえば名義変更に相当しますので、その不動産版をこれからやるべき作業の一つとなるわけですね。
所有権を移転する
実際の移転はというと、代金納付期限通知書が裁判所から送られてくることから始まり、入札額から保証金を差し引いた額を払うということをやることによって、所有権は自分のもとへ移転します。
ここから先は裁判所が作業を行います。登記所に対し所有権の登記移転作業を委託することになり、その作業は登記所が手続きを済ませます。即日ではなく、1~2週間程度の期間を擁します。
登記移転作業の後は
登記移転作業は登記所の仕事であることを少しふれましたが、約2週間待った後に登記識別情報通知書という書類が送られてきます。その書類は重要な書類であり、登記官による確認作業を行うので、その必要書類として登記所に提供するという役割を担っています。
書類については不動産と名義人とそれぞれ発行しますが、土地や建物の数によって枚数が異なっていきます。紛失したら再発行しませんので、送られてきたら重要書類として認識しながら大事に保管してください。しかし、盗難被害にあった場合はそれを執行させることができますので、緊急案件として法務局や司法書士に届け出ることが大事です。
紛失の場合は・・・
登記移転作業を紛失した場合は再発行ができませんが、登記申請における意思確認の書類が送られ、二週間以内に必要なことを記入してから登記官へ返送することが一つです。
最後は本人確認の情報提供です。司法書士や弁護士、もしくは公証人と本人との間で面談を行い本人であることを確認した後、確認情報を提供してから書類を作成し登記申請をする際に提出することです。
まとめ
以上、競売と所有権移転のことについて紹介してまいりましたが、所有権移転後は登記移転作業を行い、そのために必要な書類として識別情報通知書は重要な役目を果たしていることも、所有権移転をする際に重要な役目を果たしているからです。
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