債務整理

競売における3つの価格

競売物件は一般的な不動産売買に比べとても価格が安いというイメージがありますが、ではなぜ安いのでしょうか?その理由を探っていくと共に、競売において重要な3つの価格の決め方について書いていきましょう。

重要な3つの価格

ここでは、競売において重要な3つの価格として、「売却基準価額」「買受可能価額」「入札価格」をご紹介致します。

① 「売却基準価額」=裁判所によって決められる価格のことです。不動産鑑定士が算定をし、最終判断を裁判所が行います。市場価格よりも安くなる(7割程度)ことがほとんどです。これが競売物件が安いという理由です。

②「買受可能価額」=裁判所が決めた価格よりも2割安い金額。

③「入札価格」=入札する際の金額。

①「売却基準価額」への変更

以前までは、「最低売却価額制度」で競売は行われていましたが、現在では「売却基準価額」に変更されています。裁判所が決めた価格よりも高い金額で入札をしなければならなかったため、市場よりも高い金額になってしまうことがあったからです。結果、入札者も減り不成立になるなどの問題もでてきたことから現在は変更されています。

①への変更がなされたため、裁判所が決めた価格よりも2割安い金額でも入札できるようになりました。これが②「買受可能価額」となります。

③「入札価格」の決め方

競売物件は、地域や場所によって市場価格も変わってきます。そのため、3点セットだけでなく現地調査、近隣の似たような物権の販売価格、類似物権の落札価格を調べてみましょう。

【現地調査のポイント】
〇周辺の雰囲気
物件自体はよいのだけれど、町の雰囲気が暗いなど何となく住みたいと思えないと感じこともあるでしょう。自分が感じた事は、他の人もそう思う可能性があるのです。

〇学校
ファミリー向け物件の場合は特に重要になります。距離や通学路の安全性が重要です。

〇道路
地域によっては駅やバスなどだけでなく、車のチェックも必要です。

〇駐車場
何台停められるか、大型車でもはいるか、出し入れはしやすいかなど、それぞれのご家庭によっては重要なポイントとなるでしょう。

なぜ競売物件は安いのか?

〇競売物件であるという良くないイメージ。
〇内覧がほとんどできない。
〇落札後は、すぐに一括で支払わなければならない。
〇リフォームなどがされていないまま引き渡しをされる。
〇ローンの特約が使えない。融資が通らない場合でも支払ができる人しか入札できない。
〇明渡しの交渉を自分でしなければならない。交渉が決裂したら強制執行をしなくてはならない可能性がある。
〇所有者の協力が得られないことが多い。

このような理由から価格が安く設定されているのです。

まとめ

競売における価格の決め方について書いてきました。なぜ安いかなどの理由を十分に理解した上で、競売に参加することが重要です。失敗しないためには、専門の業者に相談することもご検討下さい。

競売に関する事や不動産の事なら全ておまかせ、ご相談も「アブローズ」までご一報を下さい。

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