債務整理

もしも、競売物件が入札期間中に誰も落札しなかったら?

住宅ローンなどの滞納で止むを得ず物件を競売にかけざるを得なくなりました。買い手の方が付けば問題はないのですが、仮にその物件に誰も手を付けずに終わったらどうなるのでしょうか。このお話は、競売物件のもう一つの道をたどることにします。

残り物には福が・・・

競売物件は買い手の方にとっては魅力的な物件が多数存在し、ちょっとしたお宝探しの要素が含まれています。居住目的で購入する方もいれば、第三者に貸し出しをして家賃で収入を得る方もいることでしょう。事務所物件ならば事業をしたい方にとって、新たな拠点になるという意味でも喉から手が出る思いなのでしょう。

しかし、競売にかけられる物件のうち誰も買い手が付かない場合はどうなっていくのでしょうか。その行方を知りたくても、実際はまだわからないと思う人も多いほどで、その物件の扱い方について知りたいところです。そういう意味でも、競売物件の買い入れに興味を示す方法があるのです。

売れ残った場合の最終手段

競売物件は通常の方式で説明するならば、約半年間の期間をかけて裁判所が中心となって競売開始します。当該物件は公示され、大勢の人たちに概要を見てもらう形で告知しています。公示額、いや、それ以上の値段を提示してくれる方がいるならば物件は落札と相成ります。

しかし、購入を希望する方が出てこなかった場合は、特別売却という形で再売却を開始することになっています。期間については特に定められていませんが一部の自治体では期限を設けているところも存在していることは、その管轄による法務局が地域性をふまえての考え方による違いによるものでしょう。

ふたたび競売の開始!

特別競売を開始する前に、まずは価格の見直し作業に入ります。買受可能価格という値段そのものを検討し、多くの人に入札してもらえる是正価格へと見直します。その作業が終わったら、特別売却として再競売を開始します。

こちらも通常の競売同様、裁判所に公示され概要などを再掲示します。ちなみに割引額は最初に競売した時に公示された額から2~3割程度となっています。

物件開始の日程

気になる競売物件の中で、特別競売が設定されているものが存在しますが、開札期日の次の日から7日というのは前述の通りです。しかし、どうやってそれを知ることができるのでしょうか。今ではインターネットなどでその情報を知ることができるので、掘り出し物を探す間隔でリサーチすることができるのも魅力です。

制限日時は約7日間となっており、通常の競売とは違い短期間で落札してもらいたいという裁判所の思惑もあることでしょう。一度で落札してくれるとその物件は落札者のものになりますが、それでも落札してくれない場合はもう一度価格を見直した後に二度目の競売が始まります。

早い物勝ちで決定

買受可能額を上回っている事で、金額の大小に関係なく落札されることになるので、希望者にとっては千歳一隅のチャンスです。

二度あることは・・・

売れ残りについては、やり直しと特別売却のセットを合計3回繰り返します。
再度の競売でも、入札してくれる方が不在の場合は、前回の価格を見直したうえでラストチャンスという意味で三度目の挑戦へと相成ります。裁判所側も「いい加減に落札してよ」という気持ちは感じていることでしょう。この回でようやく落札してくれる方が現れたらその人のものになりますが、当該者がいない場合は裁判所側の判断で競売そのものはキャンセル扱いとなります。

まとめ

特売によって物件を、安く早く購入するチャンスは、参加者にとってお得な買い物ではありますが、注意したいことは何故売れなかったのか、詳細な情報をチェックする必要があります。プロの関係者が手に入れない物件の扱いは難しいからです。

競売に関する事や不動産の事なら全ておまかせ、ご相談も「アブローズ」までご一報を下さい。

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