債務整理

住宅ローンの債務不履行をわかりやすく説明すると

住宅ローンの滞納の状態は、債務不履行の状態にあります。この債務不履行は、なかなか一般的には馴染みの薄い言葉ですが、どのような意味があるのでしょうか。わかりやすく説明してみます。

LP_banner_02

契約における債務とは
債務とは、わかりやすく言うと「果たすべき義務」ということになります。私たちの社会は色々な約束で成り立っています。その約束は、契約書のように文書化されて当事者同士が持ち合うものがあれば、特段文書化しなくても双方がその義務を認識している場合など様々です。
契約書は果たすべき義務が明確に記載されているのでわかりやすくなっていますが、その他の果たすべき義務は暗黙の了解で成り立っています。例えばあなたがコンビニに行ってアイスを買うという行為には契約書はありませんが、コンビニには代金を貰ったらアイスを提供する義務、あなたにはアイスを受け取ったら代金を払う義務があるのです。
このように債務は当事者双方が負うものであり、お金に限られるものではありません。

債務不履行の種類
債務不履行とはわかりやすく言うと、果たすべき義務を果たしていない状態をいいます。債務不履行には3つの状態があり、履行遅滞、履行不能、不完全履行に分けられます。それぞれを、わかりやすく説明すると次のとおりです。
履行遅滞は、約束した期日を過ぎているにも関わらず義務を果たしていない状態をいいます。履行不能は、期日を伸ばしたとしても義務を果たすことができない状態をいいます。不完全履行は、義務を果たしたものの契約の目的を満たす内容のものではなかった状態をいいます。
住宅ローンの滞納は、ローンの支払い期日に返済ができない状態であることから、これらの3つのうち履行遅滞の状態にあるということになります。この履行遅滞の状態が継続して、履行不能の状態にあると判断されると金融機関は債務を履行させることを諦めて競売によって債権回収を図ることになるのです。

義務を果たさないことによるペナルティ
以上のように債務と債務不履行について、わかりやすくまとめてみました。結局のところ果たすべき義務は果たさなければならず、果たすことができない場合にはペナルティが課せられます。住宅ローンでは履行遅滞の状態で滞納をしてしまうと滞納していた期日分遅延損害金が発生することとなります。
履行不能の状態になれば、担保に入れていた自宅などが競売となるのも同じことです。住宅ローンの場合には金銭消費貸借契約書に債務不履行の状態になったときの対応が記載されていますので、確認をしておきましょう。

LP_banner_02

ピックアップ記事

  1. 不動産の投資で不労所得生活を始めていくために考えること
  2. 不動産投資による不労所得を得るための仕掛け作りとリスク
  3. 不動産売却の時に重要な登記費用について
  4. 不動産の売却に年齢制限はある?
  5. 住宅ローンによる隠れ貧乏にならないために

関連記事

  1. 債務整理

    競売の申立てをする際に必要な書類のあれこれ

    債権回収をするために、債権者が裁判所に対して申立てを行うことで、不動産…

  2. 債務整理

    競売の続行決定とは何なのか?

    競売の申立て申請が行われたあとで、「競売続行決定通知」が届くことがあり…

  3. 債務整理

    競売の落札後の進行と強制執行費用

    競売物件を落札した後も、その場所に不法占拠する住民がいる場合も少なくあ…

  4. 債務整理

    競売と抵当権の抹消について

    不動産を買う時に住宅ローンを組む人が居ると思います。住宅ローンを組む時…

  5. 債務整理

    競落人に預託金(敷金・保証金等)の承継はあるのか?

    賃貸物件として使われていた建物を、借主がいる状態で競売により取得した場…

  6. 債務整理

    債務整理による債権放棄と債務免除

    借金の返済が困難となってしまった場合、法律は任意整理、個人再生、自己破…

おすすめ記事

おすすめ記事2

特集記事

アーカイブ

  1. 債務整理

    競売において変更が実施される場合の理由
  2. 不動産基礎知識

    不動産投資の目標は、目的に合わせて設定しよう
  3. 任意売却

    競売における三点セットとは?
  4. 任意売却

    任意売却と一般売却では何が違うのか
  5. 不動産基礎知識

    不動産競売など債権回収を見据えた抵当権の設定
PAGE TOP