マンションのような集合住宅の維持管理や修繕などについて管理会社が関与するのが一般的ですが、管理会社の対応に不満を抱いたならば大家又は区分所有者は何ができるのでしょうか。より良い状態にするために出来ることを考えてみたいと思います。
一棟のマンションを所有している大家の場合
マンションの所有形態によっても対応は変わってきます。一棟全体を大家が所有しているケースであれば、比較的アクションが取り易いといえます。
管理会社との契約を大家自らが行っているため、大家は直接管理会社に不満点を述べ、その対応を求めることが可能なためです。もし、不満点が改善されないようであれば、管理会社を変更するということも容易に行うことができます。
区分所有マンションを所有する場合
賃貸用であれ居住用であれば区分マンションの所有者が管理会社に不満を抱いた場合には、その対応には少々手間が掛かるケースがあります。明らかに管理会社の対応が悪い場合には、直接管理担当者や管理会社に不満を述べることもありなのでしょうが、不満点がマンション全体に関係がある場合には管理組合との関係も考慮しなければならないためです。
区分マンションを購入すると購入者は、購入したマンションの他の所有者の方々と管理組合の構成員にならなければいけません。管理会社は管理組合と契約を締結しているため、管理組合の組合員の一人が管理会社に不満を抱いても他の組合員が問題に思っていなければどうにもならないケースが多々あります。管理会社を変更する場合にも管理組合に諮らなければなりません。
変更によるメリットの訴求
マンションの価値を維持していくためには、マンション管理が非常に重要です。マンション管理の状態が悪ければ、マンションの価値は時間が経過するに連れて落ちていくことになります。大家にしても区分所有者にしてもマンションの価値は自分の所有する財産の価値ですから、価値が落ちていくのをそのままにしておく訳にはいきません。
そこで管理会社に対する不満がマンションの価値に影響するようなことであれば、積極的に組合に働き掛けることが大切です。
マンション管理会社に対する不満が、マンションの管理費が高いと思うことであれば管理会社を変更した場合のメリットを調べたり、修繕積立金が高いと思うことであれば修繕計画の説明を求めたり、複数の施工業者から修繕の見積もりを取得したりするなどして管理会社を変更した場合の利点を明確にして管理組合に働き掛けることです。
自分の所有するマンションの価値は自分達で守るという意識を持つとともに、それを広げていくことが大切です。