住宅ローンの督促状・催促状などを無視し滞納を続けていると、通常数ヶ月で裁判所から「競売開始決定通知」が届きます。「競売」には多くのデメリットがあるためなるべく避けて通りたいものです。そこで多くの人は「任意売却」の方法を探るのですが、これには期間や期限があります。今回はその期間や期限について紹介していきたいと思います。
競売とは
住宅ローンの返済ができなくなった場合、金融機関などの債権者は担保である抵当権をたてに裁判所に競売の申し立てをすることができます。
つまり、不動産を担保とした住宅ローンの返済ができなくなった(=債務不履行)場合、債権者は競売を申し立て、その売上金で債権を回収するという訳です。ここには債務者の意思は反映されませんし、強制的に行われるのが特徴です。
競売のデメリット
競売のデメリットとしてまず挙げられるのは、競売は住宅ローンの担保として家を強制的に差し押さえられ、強制的に競売にかけられてしまうことです。
しかも競売物件は市場価格より2割から3割ほど安く売られてしまうため、残りの債務を全て支払えないこともあります。さらには競売が成立すると、家から立ち退かなければなりません。行くあてがない場合でも強制的に立ち退きが行われます。
そのような理由から、多くの人は「任意売却」の方法を探るのです。
任意売却とは
任意売却とは、住宅ローンを滞納している場合、債権者(金融機関など)と相談して合意が得られた場合に通常の市場相場と同様の価格で不動産を売却し、その売却額で残債を支払うというものです。一般的に競売よりも高く売れるため残債を減らすことができます。
任意売却のメリット
前述したように、市場相場と同様の価格で売却できるため競売よりお得です。また、ほぼ通常の手続きで家を売却するため、近所や職場に任意売却だとは気づかれにくいという点もあります。そして最大のメリットは、競売の場合は残債の支払いは一括払いですが、任意売却の場合は分割払いが可能という点です。
このようにメリットの多い任意売却ですが、注意しなければならない点があります。それが任意売却の期間・期限です。
任意売却の期間・期限とは
任意売却ができる期間・期限は、代位弁済から開札までとなります。では代位弁済からご説明します。
代位弁済とは
債務者のローン返済が3ヶ月~6ヶ月遅れると、保証会社が金融機関に一括で残りのローンを支払います。ここで債権者が金融機関から保証会社に移ります。これが代位弁済です。任意売却ができるのは債権者が保証会社に移ってからということになります。
開札とは
任意売却の手続きを進めていても、競売の手続きは止まることはありません。開札までに任意売却を終えていなければなりません。つまり、引き渡し・決済など全てを開札までに終わらせておくことです。
代位弁済から開札までは約6ヶ月しかありませんので、その間に全てを終わらせる必要があります。
まとめ
任意売却にかかる期間や期限について書いてきましたが、注意しなければいけないのは競売と任意売却の違いと、任意売却には期間・期限があることです。しかもその期間は思った以上に短いのです。短い期間に間に合うよう、準備は早めに行うようにするべきでしょう。専門の業者に依頼することも一つの手段だと言えるでしょう。
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