任意売却

競売における売却基準価格とはどのようなものか

裁判所で行われる不動産の競売は、期間入札という方式で行われるのが通常です。この期間入札とは、競売に掛けられている不動産を買受けたいと思っている人が一定期間に入札し、その中で最も高額な価格を入札した人が落札者となるというシステムです。
この期間入札には売却基準価格が設定されていますが、この売却基準価格とはどのような役割を果たすものなのでしょうか。

LP_banner_02

一定の価格以上の入札が必要
不動産競売が完全な市場で行われるのであれば、おそらく適正な金額で売買されることとなるでしょう。しかし、実際のところ競売市場は限られた狭い市場であり、情報にも偏りがあるため完全な市場とは異なります。このような中で、もし、談合のようなものが起こってしまうと、競売に掛かった不動産は一般の市場からかけ離れた価格で売却されてしまうということも起こってしまいますし、かつて、そのようなこともありました。
そこで、不動産競売では最低売却価額制度を作り、評価人の評価に基づいて最低売却価額を裁判所が定めるようにしました。期間入札では、この最低売却価額を上回る金額で入札をしなければ入札が無効となるという仕組みです。
さらに裁判所は期間入札による売却率を上げるために、最低売却価額制度を見直して、売却基準価額制度に変更をしました。この売却基準価額制度では、裁判所が評価人の評価に基づき売却基準価額を定めるのですが、入札する金額は売却基準価額の2割相当額を差し引いた価額以上であれば有効とする制度です。
売却基準価額とは、買受け可能価額を算出するために必要な価額ということになり、この価額があるので競売では一定の価格以上でなければ売却されないことになります。

売却基準価額が無いとどうなるか
もし、売却基準価額の設定が無いために、談合などによって著しく低廉な価額で落札されてしまうと、競売不動産の所有者は自分の財産が不当に安く売却されてしまい、担保権設定者は自己の債権の回収がほとんどできなくなってしまうこととなり不都合が大きく、落札者だけが暴利を貪ることになってしまいます。

売却基準価額の役割
そこで不動産の競売では、売却基準価額を、裁判所から選任を受けた評価人が個々の競売不動産を評価して求めることになります。評価人は一般の売買市場における不動産価格を求めた上で、競売特有の事情や市場性などを十分に勘案した減価を行って、競売市場における売却基準価額となる価格を査定します。
このようにして決定される売却基準価額とは、競売市場における不動産価格の下限を保証するような役割を持つことになります。

LP_banner_02

ピックアップ記事

  1. 賃貸経営を行うのに宅建の資格は必要?
  2. 後妻の子の相続における取り扱い
  3. 賃貸不動産の経営管理を安易に考えてはいけません!
  4. 住宅ローンによる隠れ貧乏にならないために
  5. 不動産の売却に年齢制限はある?

関連記事

  1. 任意売却

    裁判所による競売と税務署による公売との違い

    住宅ローンの返済が出来なくなってしまうと金融機関は最終的に抵当権を実行…

  2. 任意売却

    抵当権が抹消できていなくても任意売却って可能?

    不動産物件を購入するときは大抵の場合ローンを組むことになります。万が一…

  3. 任意売却

    競売申立人が自ら落札することは出来るか?

    競売の入札は、原則として誰もが参加できます。唯一、債務者だけが入札への…

  4. 任意売却

    住宅ローンのボーナス併用払いが払えなくなったら!?

    住宅ローンをボーナス払いで購入したが、会社のボーナスが減給されてしまい…

  5. 任意売却

    住宅ローンの支払い対策に任意売却で家を売る事

    住宅ローンの支払いが滞ると、債権者から一括返済を迫られてしまいます。も…

  6. 任意売却

    住宅ローン残債返済において、競売より有効な任意売却

    金融機関から借りたマイホーム購入資金を月々分割で返済していく住宅ローン…

おすすめ記事

おすすめ記事2

特集記事

アーカイブ

  1. いろいろ

    競売に参加する人が弁護士に相談した方が良いケース
  2. 債務整理

    競売における債権者が注意すべき事は
  3. 任意売却

    住宅ローン不払いによる任意売却は増税前に済ませるが吉
  4. 離婚と不動産

    離婚はするべきか ~離婚時の問題や家の処分~
  5. 債務整理

    債務整理で返済計画が大切な任意整理
PAGE TOP