債務整理

競売物件に人が住んでいる ~どうしよう!落札したのに住めない?~

競売物件を購入し、いざ住もうとしたら何故か旧居住者がまだいるということは、結構多くある話で珍しくはありません。そういった場合の対処方法とは、どういったものがあるのでしょう。今回は、対処方法を一緒に見ていきましょう。

法的に追い出すことも可能

競売物件を購入した買受人は、お金を納付した直後からその物件の正式な所有者となります。正式な所有者にも関わらず、旧所有者がまだ住みついているということは、法的に追い出すこともできます。皆さんも聞いたことのある「立ち退き」と呼ばれるものですが、この「立ち退き」の流れを見ていきましょう。

強制執行の申立て

旧所有者が出ていかず居座っている場合、物件の所有者は裁判所に不動産の「引渡命令」の申立てを行うことが出来ます。この申立てをうけた裁判所は旧所有者に対して勧告をし、立ち退きを促がすのですが、それでも旧所有者が立ち退かない場合は「強制執行」の申立てを所有者は行うことが可能です。

ですが、「強制執行」の申立てを行うにせよ、即「強制執行」が行われるわけではありません。多少の時間はかかりますので、その点は頭にいれておきましょう。「強制執行」の手続は大きく分けて「催告」と「断行」の2つの段階があります。

強制執行の「催告」と「断行」

・「催告」とは裁判所が派遣した執行官や業者などが立ち合い、旧所有者に対して「強制執行」を予告します。その場合、旧所有者に対して「強制執行」の説明をし、強制執行日を記載した貼紙を家などに貼ることになります。もしも、この貼紙を無断や勝手に剥がしたりすると罰金を受けてしまいます。

・「断行」とは「催告」から約1か月経過してもなお、旧所有者が自主的に退去をしなかった場合、いよいよ「強制執行」が行われることを指します。断行日は「催告」で訪れた執行官はもちろん、鍵業者まで待機した状態にあり「強制執行」が行われます。

「催告」は強制執行の予告、「断行」は強制執行日と覚えておくといいでしょう。また申立てをし、「断行」までのかかる期間は約2~3ヵ月と多少時間がかかることになります。

まとめ

競売物件を購入し、それでも旧居住者がいた場合は裁判所に申立てをし「催告」と「断行」を行うことが可能ですが、時間がかかることを頭に入れておきましょう。また、法的な手続を進めながらも、信頼のある不動産会社に相談をし、旧居住者と話し合うこともできます。任意交渉を進めるのも一つの手段として考えておきましょう。

競売に関する事や不動産の投資の事なら全ておまかせ、ご相談も「アブローズ」までご一報を下さい。

ピックアップ記事

  1. 督促状の納期限とペナルティについて
  2. 賃貸不動産の経営管理を安易に考えてはいけません!
  3. 不動産投資による不労所得を得るための仕掛け作りとリスク
  4. 不動産売却における委任状取り扱い説明書
  5. マイホームを手放すことになってしまったら

関連記事

  1. 債務整理

    知っておきたい競売の明け渡しまでの流れ

    住宅ローンが払えずに滞納してしまい解決されないままの状態ですと、競売に…

  2. 債務整理

    日常をどん底までに突き落とす多重債務とは?

    多重債務者となってしまうと、返済が思うよう行かなくなり返済の催促を受け…

  3. 債務整理

    競売物件の”変更”とは?

    裁判所が執行する不動産の競売は、当該物件の情報が開示されたあとでも、何…

  4. 債務整理

    債務整理のメリットとデメリットとは?

    債務整理の主な方法には、任意整理、個人再生、自己破産の3つがあります。…

  5. 債務整理

    競売における「預託金」とは何か?「預託金」と「保証金」の違いは?

    「預託金」とは、敷金や保証金といったアパートなどの賃貸借契約の際に、借…

  6. 債務整理

    マンションの管理費を滞納して競売にかけられた際の対処法とは

    マンションの管理費を滞納しても、住宅ローンの様にすぐに督促状が届くとい…

おすすめ記事

おすすめ記事2

特集記事

アーカイブ

  1. 離婚と不動産

    離婚、その後の住宅における処遇について
  2. 任意売却

    不動産の売却等に際して発生する登録免許税とは
  3. 任意売却

    不動産売却すると確定申告が必要ってホント?
  4. 債務整理

    税務署が行う強制競売
  5. 債務整理

    競売の申立てが行われてしまった場合にどうすれば良いか?
PAGE TOP