任意売却

任意売却でマイホームを売却するということ

住宅ローンの返済が出来なくなってしまうと、銀行などの金融機関にマイホームを取り上げられてしまうと思っている方もいらっしゃることでしょう。実際は金融機関が担保としていた不動産を裁判所の競売を通じてお金に換えて、そこから回収するということをしています。

LP_banner_02

競売というと悲壮なイメージがありますが、近年は競売ではなく任意売却によってマイホームを売却する方が増えてきています。この任意売却とはどのようなもので競売とは何が異なるのでしょうか。

任意売却とはどのような売却方法
任意売却は、住宅ローンの返済が出来なくなった債務者が競売によらず一般の売買市場でマイホームを売却する方法です。一般的に競売市場で売却を行うと、売却価格は一般の売買市場の7割前後の金額になるといわれています。
任意売却では一般の売買市場で売却をしますので、売却価格は一般市場で成立する価格に近い水準で売却できる可能性が高くなります。このため金融機関は競売よりも回収できる金額が多くなる可能性が高まり、債務者も残債が少なくなるというメリットがあります。
この任意売却を行うためには、住宅ローンの返済が滞っていることが必要となります。住宅ローンの返済が可能である人は利用できません。
したがって単純に住み替えしたいからとか、ローンの返済は可能だけれども支払いが厳しいからといったような理由だけでは任意売却で売却することはできません。

競売とは何が異なるのか
競売による売却との決定的な違いは、市場が異なるということにあります。競売の売却は競売市場で、任意売却の売却は一般市場で行われます。
競売市場では競売物件の情報は、裁判所から出されるものであり、一般市場のように「不動産流通標準情報システム」に情報が載ることはありません。この不動産流通標準情報システムは「レインズ」とも呼ばれるシステムで、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営・管理を行っています。不動産仲介業者が売却希望物件をレインズに登録すると、会員である多数の不動産仲介業者から買い手を探して貰えるようになるのです。
一方、競売市場では競売物件情報は競売によって物件を購入しようと思う人であれば、ネットなどで情報を得ることはできますが、レインズと比較すると市場参加者が限られてしまいます。このような違いなどから物件を出来る限り高く売却するために任意売却を選択する人が増えているのです。

任意売却で売却することのデメリットは?
任意売却では、競売と異なり債務者も売却に積極的に協力しなければいけません。一般市場で売却するのですから内見の対応も必要です。
しかし、競売にはないメリットが数多くあります。競売では債務者が協力せずとも売却手続きが進みますが、それ以上のデメリットがあります。
マイホームを手放さざるを得ない状況は来ないことが望ましいのですが、競売による売却を回避したいとき、任意売却で売却するという方法があるということを知っておいていただければと思います。

LP_banner_02

ピックアップ記事

  1. 不動産売却の時に重要な登記費用について
  2. 住宅ローンによる隠れ貧乏にならないために
  3. 後妻の子の相続における取り扱い
  4. 不動産投資による不労所得を得るための仕掛け作りとリスク
  5. 不動産の投資で不労所得生活を始めていくために考えること

関連記事

  1. 任意売却

    任意売却によって得た売却代金の配当方法

    任意売却によってマイホームを売却したならば売却代金を債権者に渡さなけれ…

  2. 任意売却

    任意売却による売却損と確定申告

    不動産を売却を行って売却益が出た場合には確定申告を行う必要があります。…

  3. 任意売却

    任意売却における消費税の扱い

    一般に物品を店舗などで購入すると購入価格のほかに消費税が加算されること…

  4. 任意売却

    住宅ローンを滞納したら、すぐにマイホームが差し押さえられるのか

    順調に支払えていた住宅ローンも病気や事故、リストラなどによって支払いが…

  5. 任意売却

    任意売却の際に必要な特約条項~同意書~

    様々な理由で、持ち家を売却しなければならないという状況に陥ることがあり…

  6. 任意売却

    任意売却後の残債に対する遅延損害金の取り扱い

    住宅ローンの滞納をしていると金銭消費貸借契約に従ってローンの残額に対し…

おすすめ記事

おすすめ記事2

特集記事

アーカイブ

  1. 相続

    相続した不動産の売却による譲渡所得に対する所得税
  2. 不動産基礎知識

    住宅ローン返済中に病気になったら?~収入ダウンに備えた保険と制度~
  3. 債務整理

    督促状がきた時に支払できない場合にはどうなるの?
  4. 不動産基礎知識

    家を売る際の不動産屋選び
  5. 債務整理

    競売も、民事執行法で扱われる事案の一つ
PAGE TOP