不動産基礎知識

住宅ローン契約者の家が競売に! 連帯保証人はどうなる?

住宅ローンの支払いが何らかの理由でできなくなると、債権者から住宅ローン契約者へ督促状が届きます。それでも支払いが出来ないままでいると、最終的には住宅ローン契約者の家は競売に掛けられてしまいます。そうなったとき、果たして連帯保証人はどうなるのでしょうか。詳しく解説します。

連帯保証人が必要になるのはどんな時か?

ほとんどの人にとって、家は一生の中で一番大きな買い物になります。その為、多くの人は現金ではなく、銀行などの金融機関で住宅ローンを組んで家を購入しています。その際、必要になるのが連帯保証人です。

連帯保証人とは、住宅ローン契約者が何らかの理由により債務の支払いが出来なくなった際に、住宅ローン契約者に代わって残債を支払う責任を負う人の事です。大抵の場合は、住宅ローン契約者の近しい親族が連帯保証人になります。

連帯保証人は住宅ローン契約者の残債を支払う法的義務を負う為、親しい友人などから頼まれても、決して引き受けるべきではありません。しかし、もし引き受けてしまい、自分が連帯保証人になっていて、契約者が住宅ローンの支払いを滞らせた場合どうなるのでしょうか。順番に見て行きましょう。

住宅ローン契約者が支払いを滞らせると?

住宅ローン契約者(住宅ローンの契約者)が住宅ローンの支払いを滞らせると、債権者である金融機関(多くの場合は銀行)から住宅ローン契約者の元へ督促状が届きます。それでも支払いが出来ない状態が続くと、債権者は裁判所へ競売の申し立てをします。これは、住宅ローンを組む際に抵当権を設定している(つまり、担保に取られている)住宅ローン契約者の家を、裁判所の権限で取り上げて売却してしまうという物です。

これを競売(けいばい)と呼びます。競売に掛けられる家の情報は官報で公告される為、広く世間の人に知られてしまいます。また、競売に掛けられる家は一般的な住宅の売買と比べ、6割から7割程の安い価格で売却されてしまうというデメリットがあります。

これにより、家を失っただけでなく、住宅ローンの残債を完成できないという状態が発生してしまう可能性が高いのです。

競売を経ても尚、ローンを支払えなかった場合はどうなるのか?

競売で住宅ローン契約者の家を売却しても尚、完済できずに債務が残ってしまった場合は、住宅ローン契約者のその他の資産が差し押さえられます。その他の資産とは現金預貯金だけでなく、直接、勤め先からの給与が差し押さえられる可能性すらあります。

では、それでもなお、債務が残ってしまった場合はどうなるのでしょうか。その場合は、連帯保証人となっている方へ債権者が督促を行います。債権者は住宅ローン契約者が債務を支払えない場合には、連帯保証人の資産をも差し押さえる権利が法律によって認められています。

その為、住宅ローン契約者が債務を支払えない場合、連帯保証人は預貯金などを取り崩して、代わりに返済を行う事になります。では、連帯保証人の預貯金が底をついたらどうなるでしょうか。

その場合、債権者は住宅ローン契約者に行ったのと同様に、連帯保証人の給与を差し押さえます。それでも残債が返しきれない場合、連帯保証人の持ち家も競売に掛けられる事に、なってしまうのです。

そうなるのをどうしたら防げるか?

ここまでで、住宅ローン契約者の家が競売に掛けられると市価の6割から7割程度で売却されてしまうという事はお伝えしたとおりです。競売に掛けられると債務が残ってしまう公算が大きいのです。ですが、それを避ける方法があります。それは、家が競売に掛けられる前に任意売却をする事です。

任意売却とは、市価に近い価格で住宅を売却することが出来、官報での公示もなく、周辺住民に広く知られるという事もありません。住宅ローンの支払いが出来ないという状態になったら、成るだけ早い段階で行動に移す事が肝要です。

まとめ

任意売却を行うなら、経験とノウハウを豊富に持った不動産会社へ相談しましょう。きっと力になってくれるはずです。

競売に関する事や不動産の事なら全ておまかせ、ご相談も「アブローズ」までご一報を下さい。

ピックアップ記事

  1. 後妻の子の相続における取り扱い
  2. 不動産売却における委任状取り扱い説明書
  3. 不動産売却の時に重要な登記費用について
  4. 督促状の納期限とペナルティについて
  5. 在宅ローンの老後破産リスクは任意売却で回避しよう

関連記事

  1. 不動産基礎知識

    競売のリフォーム物件は専門業者に任せたほうが安全

    競売物件を探しているとき、すでにリフォーム済みのものを入札するか、それ…

  2. 不動産基礎知識

    マンション売買における手付金の持つ性質

    マンションを始め不動産の売買では契約締結に際し手付金の授受が行われるの…

  3. 不動産基礎知識

    競売物件の買い方を知る!

    銀行などの借入金が返済できなくなると裁判所に申し立てがなされ、差し押さ…

  4. 不動産基礎知識

    持ち家を売却する際に踏まえておくべきポイントとは?

    所有する土地や建物を売り払うことで売上金を得る不動産売却。その中で最も…

  5. 不動産基礎知識

    競売における続行決定申請とは何か

    競売の申立てが行われた後に競売続行決定という通知が出されることがありま…

  6. 不動産基礎知識

    抑えておきたい!競売不動産における交付要求

    不動産を購入し、何らかの事情で住宅ローンの支払いが滞ってしまった時、裁…

おすすめ記事

おすすめ記事2

特集記事

アーカイブ

  1. 不動産基礎知識

    住宅ローンによる住宅借入金等特別控除と年末調整
  2. 債務整理

    債務整理の5年後から新たな借入可能?
  3. 任意売却

    マイ ホームが競売になる回避策とは
  4. 相続

    相続の範囲はどこまでなのか、知っておいて損はありません
  5. 不動産基礎知識

    家を売るのにかかる期間はどれくらい?
PAGE TOP