所有物件が競売にかけられた時、気になる事の1つが値段ではないでしょうか。競売はよく「市場価格の約半値で売られる」と言われています。今回は競売の仕組みと、競売物件の評価基準、そして競売よりもお得な売却手段方法である任意売却について解説します。
競売の仕組み
競売とは債務者がローンを返済できない時、債権者が裁判所を通して物件を売りに出すことをいいます。債権者は住宅ローンを融資する際に、家に抵当権を設定しているので、競売を申し立てる権利を持っているのです。競売にかけられると債務者にとっては多数のデメリットが発生します。
競売に出された物件は所有者の意向とは関係なく現況調査が行われます。調査員は法に基づく強制力を与えられ、物件の写真や聞き取り調査などを行います。撮られた写真などはそのまま競売サイト等に掲載されてしまう為、これを見た近隣住民から特定される可能性があります。
また現況調査は周辺住民への聞き取りもあるので、周辺住民に知られることになります。競売にかけられると匿名性が低くなり、周囲に知られたくない人には心理的ハードルが高くなります。プライバシーが保護されないといった問題が発生してしまいます。
競売の評価
競売にかけられる最大のデメリットとして、市場価格よりも大幅に安く物件が売りに出されることが挙げられます。競売では市場価格の約半値で売り出されるとよく言われています。これには物件評価の仕組みが大きく関係しています。
現況調査の際に不動産鑑定士が評価額を決めます。競売物件は内覧ができないことから、瑕疵などに対する保証はありません。こうした事情も含めて不動産鑑定士は売却基準額を設定します。競売における売却基準額は市場価格の7割程度とされており、入札可能額は売却基準額の8割程度とされています。
このことから市場価格と比べると、競売物件の入札可能額は約5割となってしまいます。プライバシーも保護されない上、市場価格よりも安く売りに出されてしまうのが競売です。しかし”任意売却”を行えば競売のデメリットを回避できます。
任意売却
任意売却とは債務者がローンを支払えなくなった時、債権者の合意の元で物件を売却しローンの返済にあてる事をいいます。また任意売却は競売にかけられた後でも、落札前であれば債権者の合意の元で行うことができます。また、競売にはないメリットが多数あります。
前述のとおり、競売では市場価格より大幅に安く売りに出されますが、任意売却だと任意の価格で売りに出すことができます。また現況調査が入らないので競売よりも匿名性が高くプライバシーが保護されます。個人でも任意売却は可能ですが、豊富なノウハウを持った不動産会社に相談することでメリットを最大限活かすことができます。
まとめ
競売にかけられると様々なデメリットが発生します。それに対し任意売却はメリットがたくさんあり、競売よりも心理的ハードルが低くプライバシーも保護されます。個人での任意売却が不安であれば、プロに相談することをおすすめ致します。
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