土地や建物購入のために住宅ローンや借入をした場合の補償として、家や財産を担保にすることがあります。また、競売には絵画や骨とう品などを競り売りする競売(きょうばい)と、国税徴収法の「けいばい」があります。今回は、競売の意味を解説していきます。
■競売の意味とは? ~「きょうばい」と「けいばい」~
不動産のことを知らない方は、競売と聞くと下記のような「きょうばい」をイメージするのではないでしょうか。
・競売(きょうばい)
売り主が複数の買い手に値をつけさせて、最高価格を出した者に対して承諾を与えて売買すること。
一般的に競売(きょうばい)というと、オークションでの落札をイメージし、不動産でも同じことが行われるのか? と意味を誤解しがちです。しかし、競売という言葉にも複数の意味があり、読み方が異なります。
不動産で使われる競売は「けいばい」と読み、意味は下記のようになります。
・競売(けいばい)
民事執行法上の競売で、国税徴収法による競売があります。民事執行法上の競売には、債務名義に基づく強制執行による競売(強制競売)と、担保権の実行としての競売および換価のためのみの形式的競売(共有物分割、限定承認の競売等)があります。
ここで新たな疑問「強制売買とは何なのか?」ではないでしょうか。
■強制競売
シンプルにいえば、不動産に対する強制執行の1つです。債権者の申立てに基づき裁判所が強制競売を行い「建物や家を差押える」ことです。決められた競売期日に入札を行い、最高裁判所の定めた方法で売却させ、最高価買受申出人を決定し、売却許可をします。
これにより、抵当権などの負担は消滅し、競売落札者は不動産の所有権を取得します。裁判は、買受人から払われた競売代金を債権者に配当することで手続が終了します。
■担保権の実行の競売とは?
家の新築や戸建て住宅を購入する際に、金融機関からの借金(ローン)返済代りとして住宅を担保(抵当)にします。
抵当権とは、貸金などの債権を担保にして、債務者の不動産(土地や建物)に設定される権利のことです。債務者が借金を返済しない場合には、債権者(抵当権者)は、債務者(抵当権設定者)の土地建物を競売して、その売却代金から債権の回収を図ることになります。
■競売(けいばい)の意味を深く知る
競売は「けいばい」と読み、裁判で行われる強制売却の方法です。日常で競売に関わることはほとんどありませんが、住宅ローンを滞納したり、支払いが出来なくなった場合には競売の意識をしてきます。
住宅ローンや不動産ローンでは、対象になる不動産に対し、抵当権の設定で融資が行われます。抵当権は、ローンの返済が滞ったり出来なくなったときに、債権者が不動産を差押える権利のことです。
滞納を続けた場合に、借人の意思には関係なく、債権者は強制的に不動産を裁判所に競売の申立てをして強制競売が行われます。強制競売では、購入希望者が希望価格を示して入札します。期間内で最高額を提示した人が落札できます。
この入札は、何度も価格が上がるオークションとは違い「決められた額」のため、通常の市場取引価格より、安い金額で売却がなされます。売却で得た金額は、債権者への借金に充当されることになりますが、競売しても足りない額は、当然債務者に請求されます。
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