不動産基礎知識

住宅ローンにおける催促と督促の違い

催促や督促は貸したお金の返済や約束したことの履行などを求めるときに使われる言葉ですが、住宅ローンの滞納による返済を求められるときにはこれらの言葉はどのように用いられるのでしょうか。

LP_banner_02

催促と督促
催促と督促は、意味としてはどちらも似たようなもので、「約束などの実行を急き立てて促すこと」ということになります。催促は相手と敵対するつもりはなく、これらかも関係を維持することを前提として、約束などの実行をお願いするものです。
一方、督促は催促よりもかしこまったものとなり、特に金銭などの支払いを促すことに関して法律的、行政的な意味を持たせる場合に使用されます。催促をしても約束が守られない場合に、督促状などを送付するケースが多いです。

住宅ローンにおける催促と督促
住宅ローンの返済に滞納があった場合には、まずは債権者である金融機関などから電話連絡等で返済のお願いをされることもあるかと思います。この行為自体は返済の「催促」に当たり、「督促」というほどのものではありません。引き落としの実行日に銀行口座が残高不足になっており引き落としが出来なかったということもあるため、やんわりと返済をお願いするというスタンスです。

しかし、催促を行っても返済が受けられない場合には督促状を債務者に送付することになります。この督促状には返済を要請する旨の記載と併せて期日までの返済が無い場合には法的対応も辞さないという内容の記載が入ってくることもあります。
ここまでの記載が入ると文面も非常に厳しいものになってきていることと思います。この督促に対して返済を行わずにいると内容証明郵便で催告書が送付されてきて競売申立前の最終通告となります。ここでも返済を行わなければ競売の申立てが行われて競売が実行されることとなります。
住宅ローンでは催促又は督促の早い段階で返済を行うか、返済が困難な場合には金融機関に返済方法についての相談を行うようにしましょう。

競売の実行に裁判不要
住宅ローンによる借入を行うと、ほとんどのケースでマイホームに抵当権が設定されることになると思います。この抵当権の設定により住宅ローンでは返済の滞納があれば裁判を行うことなく、競売の申し立てを行うことで競売の実行が可能となります。
競売となるとマイホームが物件情報としてインターネットで公開されます。家の中の写真や間取り、マンションの共益費などの延滞金の情報なども公開され、近所に隠しておくということは難しいのが実情です。
できれば競売を回避したいとお考えでしたら、競売の申し立てが行われた後であってもまだ間に合います。どのような方法があるのか知りたい、任意売却も検討してみたいということでしたら、経験豊富な任意売却の専門業者にご相談されることをお勧めします。

LP_banner_02

ピックアップ記事

  1. 実は厳しい税金滞納への対応
  2. 不動産の売却に年齢制限はある?
  3. 不動産投資による不労所得を得るための仕掛け作りとリスク
  4. 相続時に名義変更をしないとどうなる?
  5. 不動産売却の時に重要な登記費用について

関連記事

  1. 不動産基礎知識

    【不動産】土地の売却で高く売るためのポイントについて

    景気が悪いと言われて長いですが、【不動産】の売買も意にたがわずです。で…

  2. 不動産基礎知識

    住宅ローンの更新時において検討しておきたいこと

    住宅ローンの借入にはいくつかのプランがありますが、固定金利特約型のよう…

  3. 不動産基礎知識

    住宅ローンの支払いの督促を受けたなら

    長い期間に渡って返済を続ける住宅ローンですが、ときには思わぬ出費のため…

  4. 不動産基礎知識

    住宅ローンにおける融資比率と返済比率

    住宅ローンの利用を申し込んだ場合、金融機関では融資の審査に際して融資比…

  5. 不動産基礎知識

    不動産競売が実行されることによる影響

    住宅ローンの滞納を続けた結果、不動産競売が実行されると色々な影響が出て…

  6. 不動産基礎知識

    家を売る時期を考える

    家を持つという事は一生のうちで、そうそうあるものではないです。またその…

おすすめ記事

おすすめ記事2

特集記事

アーカイブ

  1. 不動産基礎知識

    マイホームを手放すことになってしまったら
  2. 任意売却

    任意売却の売買の際に発生する手付金について
  3. 債務整理

    債務整理における支払い明細の取扱い
  4. 債務整理

    競売における強制執行の費用って?
  5. いろいろ

    離婚で掛かる費用と貰えるお金
PAGE TOP