不動産基礎知識

不動産競売申立に必要な費用と取り扱い

不動産競売は裁判所で行われるものではありますが費用が発生します。この費用は誰が負担し、どれくらいの金額が掛かるものなのでしょうか。また、その取り扱いについても見ていきます。

LP_banner_02

■結局誰が費用を負担するのか
競売の申立を行うためには、予納金といって競売の手続きを進めるために必要なお金や、手数料、郵便切手などの費用が事前に必要になります。この費用は不動産や裁判所によっても異なりますが、何十万円から100万円を超えることもあり、まとまった金額となります。
この予納金を含めた競売の申立費用は競売の申立人、すなわち債権者が用立てて裁判所に納めています。申立費用は債権者が負担するものなのでしょうか。債務名義の裁判によって勝訴し、強制執行の権利を得た債権者の場合には、裁判費用を負担した後に、競売実行の費用まで負担となるとかなりの金額になってしまいます。
しかし、債務者はそもそも現金を所持していない場合が多く、そのような状態にある債務者に予納金などの負担を求めても無駄になるケースがほとんどです。
しかし、不動産競売にて売却が行われれば、売却代金から優先的に競売申立費用が申立人に返却されることになっています。したがって、債務者の財産の売却代金から費用が充当されるため、最終的には債務者が負担しているということになります。

■確実に申立人に返還される訳ではない
しかし、競売申立の費用は確実に申立人に全額が返却されるとは限らないことに注意が必要です。確実に戻ってくると思って競売の申立を行うと痛い目に遭うことがあるのです。
まず、競売を実行しても売却できないケースがあります。競売は3回の期間入札と特別売却を経ても売却が決まらなかった場合には、競売による売却手続きは終了することになります。したがって換価されないため、申立費用は全額ではなく、実費分が差し引かれた金額が申立人に返却されることとなります。この場合、ほとんど返却されないケースもあります。
このほかにも申立をしても配当の見込みがないために無剰余取消しが行われるケースもあります。この場合も実費を控除した残額が返却されることとなります。

■競売の申立前に任意売却の交渉を
このように競売の申立を行った債権者にもリスクが無いわけではありません。しかし、申立費用を仮であっても用立てている以上、申立が受理されたら取り下げるのは容易ではなくなります。
したがって任意売却を進めたいのであれば、やはりどれだけ遅くとも競売の申立が行われるまでには債権者と交渉を進めたいところです。債権者も任意売却にはメリットが多いことも認識していますので、早めの相談には快く乗ってくれるケースが多いです。何事も早めの相談が大切です。

LP_banner_02

ピックアップ記事

  1. 在宅ローンの老後破産リスクは任意売却で回避しよう
  2. マイホームを手放すことになってしまったら
  3. 実は厳しい税金滞納への対応
  4. 督促状の納期限とペナルティについて
  5. 相続時に名義変更をしないとどうなる?

関連記事

  1. 不動産基礎知識

    住宅ローンの追加融資は可能か?

    住宅ローンの事前審査が行われてから、実際に融資がされるまでに追加で融資…

  2. 不動産基礎知識

    不動産の売却にかかる「税金の考え方」を知ってる?

    近々、不動産(土地・建物)を売却しようと考えている人にとって、自分の利…

  3. 不動産基礎知識

    税金を滞納していると送付されてくる督促状

    我々は所得税などの国税、自動車税や固定資産税などの都道府県税や市町村税…

  4. 不動産基礎知識

    競売の費用負担は誰がするの?

    債務者が住宅ローンなど貸入金の返済ができない場合に、債権者は債務者に対…

  5. 不動産基礎知識

    競売手続きを代理人に委任するなら

    競売の手続きをする際に、何らかの事情で代理人に依頼せざるを得ない事があ…

  6. 不動産基礎知識

    競売物件の買い方を知る!

    銀行などの借入金が返済できなくなると裁判所に申し立てがなされ、差し押さ…

おすすめ記事

おすすめ記事2

特集記事

アーカイブ

  1. 債務整理

    競売において変更が実施される場合の理由
  2. いろいろ

    離婚したら住む場所はどうするべきか?
  3. 不動産基礎知識

    住宅ローンを組む際の注意点
  4. 債務整理

    競売によって売却される共有持分
  5. 離婚と不動産

    離婚協議中、夫が勝手に家を売却しそうな時
PAGE TOP