任意売却を検討する際にどのようなスケジュールになっているのか把握しておかなければ、その時期や準備しなければならない事が不透明なままで、不安になることでしょう。ここでは、大まかなスケジュールとその中でも重要なポイントをご紹介していきましょう。
任意売却の意味とそこに至るまで
ざっくりとその意味を説明しますと、土地や建物などの不動産を購入する際に金融機関や銀行などから融資を受け、ローンの支払いをしている最中に様々な理由によって支払いが滞ってしまうと金融機関や銀行から一括返済を迫られます。
抵当権を付けている金融機関や銀行は、返済がなされない場合に裁判所に申立てを行い抵当権の行使をすることになります。そうなると、裁判所は申立てを受け競売によって不動産を売却し債権の回収を行います。
競売となると債務者の意思が反映されることはなく、売却金額や物件の引き渡しの時期なども勝手に進んでいくという状況になります。金額に関しては、通常の販売価格よりも安価となり残債が減らないことがほとんどです。
そこで、競売をせずに不動産を売却する方法として「任意売却」を利用します。基本的には、通常の売却と同じように不動産を売ることができるため金額も多少、下がるとしても競売と比較すると差は明らかです。
スケジュールと重要なポイント
大まかなスケジュールは下記の通りとなります。ほぼ、通常の売却と変わらないことが特徴ですが、その中でも重要なポイントは別にご紹介していきます。
1.競売か任意売却かを検討
2.専門の業者などに相談・決定・依頼
3.価格の査定
4.債権者との交渉・合意
5.販売開始
6.購入者の決定
7.売却金額の承諾・配分交渉
8.契約の決定・引き渡し
①重要なポイント~債権者との交渉・合意~
任意売却の場合、不動産を売却して返済に充てることが目的とされているため債権者の合意が必要となり、勝手に売却することはできません。また、連帯保証人などの承諾も取らなければなりません。
②重要なポイント~売却金額の承諾・配分交渉~
購入者が決定した際に、その金額で不動産を売却することを債権者に承諾を得ることになります。さらに、債権者への配分交渉が必要になるわけですが、競売の場合は抵当権を一番に付けた人から順番に配分の優劣が異なり先の順番の抵当権者が優先されることになります。
しかし、任意売却の場合はこのようなルールが無いためどのように売却金をわけるかは自由となります。ここで、債権者の全員が納得する配分を決めなければなりません。この調整に用いられるのが「ハンコ代」と呼ばれるものです。
ハンコ代は、2番目以降の抵当権を持っている方に抵当権の抹消に必要なハンコを押してもらうために一定の債権回収額と引換に行う際の代金です。決まった金額はなくある程度の目安によって判断し、交渉を行います。
まとめ
任意売却のスケジュールを把握した上で、競売の申立てをされる前に債権者の承諾・合意を取り付けることが大切です。また、重要なポイントとして挙げた交渉に関しても債務者のご本人が行うのは困難となるケースが多いため、早めに専門の業者への相談・依頼をお勧め致します。
任意売却に関する事や不動産の事なら全ておまかせ、ご相談も「アブローズ」までご一報を下さい。