通常の中古物件に比べて金額が安く、様々な築年数や形の競売物件があることをご存じでしょうか。今回はあまり知られていない競売の仕組みや、競売物件について説明していきます。
競売とは何か
競売とは、土地や物件を購入する際に借りた住宅ローンの返済を何らかの事情により滞納してしまった時に、オークションの入札の様に物件などの購入者を募集する制度のことです。銀行などの債権者の申し立てによって地方裁判所が競売を行います。
競売の仕組みその1
住宅ローンを数カ月滞納してしまうと、分割返済の権利が失われ、一括返済を求められます。一括返済が出来ない場合「代位弁済」という方法で、保証会社が代わりに金融機関に返済を行います。それでも保証会社が一括返済出来なければ競売手続きが開始されます。その後、裁判所から債務者に「競売開始決定の通知」が届きます。
競売の仕組みその2
競売対象である不動産の状況を調べる「現況調査」が実施され、作成した評価書を裁判所へ提出します。必要書類が準備出来たら債務者に期間入札の通知が届けられ、入札が開始されます。その後に落札者が決定すると売却されます。滞納4~6カ月程で競売になり、裁判所から「競売開始決定通知」が届いた日から約4カ月で不動産は強制的に売却されます。
競売のデメリット
競売物件は安価で売却されるため、債務が残ります。残債務の一括返済を求められ、給与を差し押さえされることもあります。そして売却代金は抵当権者に返済されるため別途、引っ越し代を用意する必要があります。強制立ち退き執行も場合によってはあります。それからプライバシー侵害のダメージによる精神的苦痛にも耐えなくてはなりません。
競売物件のメリット
裁判所で競売された物件の入札は、一般の方でも住みたい地域が決まっていれば参加可能となっています。それから各地域の競売情報収集は、裁判所に行くかまたは競売物件を検索することの出来るサイトを活用すると良いでしょう。
文頭でも述べましたが、一般の不動産会社が経営する物件とは違い、購入価格が安価なので通常査定の6~7割程度で購入出来ます。
競売物件を購入する際の注意点
競売物件には一般の物件の様に、買主が存在しているわけではありません。その為、価格が低く設定されているのです。つまり、引き渡しの義務がないので物件の整備は購入者がすることになっています。
その為、前の所有者が残した物の処分や物件の破損の修理も購入者が費用を負担することになります。競売物件に住民がまだ住んでいた場合も、自分で退去の交渉を行う必要があります。
入札と落札について
物件情報には評価によって定められた「売却基準価格」が記載されています。また物件によって入札期間があって、高額で入札した方が落札出来ます。入札後には裁判所から入札セットを受け取り、保証金を支払って、入札書を提出します。
落札後は代金を支払い、所有権移転の手続きに入ります。競売では住宅ローンを組みづらいということが多少ありますが、代金の支払いは銀行のローンも可能です。
まとめ
競売物件の購入を検討されている方は競売物件のメリットだけではなく、デメリットも把握しておくと良いでしょう。競売の仕組みをしっかりと理解しておく必要があります。
競売に関する事や不動産の事なら全ておまかせ、ご相談も「アブローズ」までご一報を下さい。