債務整理

競売も、民事執行法で扱われる事案の一つ

各金融機関から借りたお金の返済が滞った際に、債権者は裁判所を通して民事執行法で債務者から返済を命じます。その時に、どのような状況に置かれたときに、民事執行法が執り行われるのでしょうか?今回は、そんな競売の問題に関して、どのように処理していくのか見ていきましょう

民事執行法って何?

お金を借りた側が、何らかの理由で返済が滞った際に、お金を貸した側が法的手段を講じて、返済を求められる状況に置かれたとき「民事執行法」が執られます。さらに、この法律は3つの制度に分けることができます。

・強制執行
・担保権の実行
・その他

~強制執行とは?~
裁判で勝訴が確定して、相手方との間に裁判上の和解が成立したにもかかわらず、相手方がお金を支払わない、また建物等を明け渡してくれなかったりする場合は、債権者の申し立てにより、債務者に対して請求権を裁判所が強制的に実行します。

~担保権の実行~
担保権を持っている人がこの権利を行使すると、担保権の範囲内において、他の債権者より
債権を優先して回収することができます。

例えば、ある人が、金融機関A社とB社から500万円ずつ借りたとします。合計1000万円です。債務者から貸していた分が回収できないと判断したとき、金融機関は貸していたお金を回収しようとします。

ここでは、借りていた人は複数の金融機関から、借金をしています。どの金融機関から優先的に貸していたお金を回収するか、順位付けをする必要があります。そのために大切なのが、お金を貸すときに抵当権の順番付けをすることです。

借金1000万円ありましたが、実際の担保価値が600万円だったとします。仮に、A社が抵当権の順位が1番目だったとしたとき、満額の500万円となります。残りの、100万円がB社にわたります。
このようにして優先順が高い人は、今回の場合だと、実際の担保価値が600万円のときには、A社は満額500万円が支払われます。ですが、B社の場合は実際の額より少ない金額100万円しか支払われません。

※抵当権とは、債務者が複数の債権者からお金を借りていた場合、この権利を持っている人は、優先順位のもとで債務者から、お金を受け取ることができる権利です。

まとめ

民事執行法の【担保権の実行】を主に話していきました。債権者が債務者からお金を回収するときに、優先的に順位が与えられる抵当権によって、債権者に分配されます。またその他にも、【強制執行】は裁判の判決が確定しているのに、債務者がその義務を怠った場合に、裁判所が強制的に実行します。

不動産のことに関して何か疑問や困りごとがありましたら、お気軽に「アブローズ」までご相談ください。

ピックアップ記事

  1. 競売における売却基準価額とは何か
  2. 不動産売却の時に重要な登記費用について
  3. 賃貸不動産の経営管理を安易に考えてはいけません!
  4. 在宅ローンの老後破産リスクは任意売却で回避しよう
  5. 不動産の投資で不労所得生活を始めていくために考えること

関連記事

  1. 債務整理

    競売の売却決定日とは?

    競売物件の入札は誰でも参加することができ、通常の価格より割安に不動産が…

  2. 債務整理

    税務署による差し押さえで、自宅が競売に!?

    住宅が競売に掛けられる理由はいろいろありますが、今回取り上げるのは、債…

  3. 債務整理

    裁判所の競売情報を入手するにはBIT

    競売に関する情報は裁判所のサイトや、裁判所が運営するBITによって得る…

  4. 債務整理

    住宅ローンのリスクを甘く考えてはいけません

    日銀主導の低金利政策が続くなか、都心ではマンションを始め不動産価格も2…

  5. 債務整理

    競売物件に消費税はかかる?かからない?

    競売物件は一般の不動産の売却とは異なることから、消費税がかからないので…

  6. 債務整理

    債務整理の完済証明書は貰っておいたほうが良い?

    多重債務に苦しむ債務者の救済方法の一つである任意整理は、裁判所を通す事…

おすすめ記事

おすすめ記事2

特集記事

アーカイブ

  1. 不動産基礎知識

    競売における保管金とは何か?
  2. 任意売却

    不動産を売却したら確定申告をしましょう
  3. 債務整理

    裁判所の競売情報を入手するにはBIT
  4. 不動産基礎知識

    夫婦で借りて、返済する住宅ローン
  5. 任意売却

    競売の三点セットとは?!
PAGE TOP