競売物件の価格は、通常の手続きで物件を購入するよりも安いと言われています。これは裁判所の定める売却基準価額のためです。ではなぜ、裁判所の定める売却基準価額は安く設定されているのでしょうか。競売物件の購入にあたって注意すべき点、メリット・デメリットを分かりやすく説明していきたいと思います。
競売物件って何?
そもそも競売物件とは何なのでしょうか?分かりやすく言うと、借金を返済できなくなった人の土地や不動産を裁判所が差し押さえ、競売にかけます。入札で一番高い金額を提示した人に売却しその代金を借金の返済に充てるというものです。つまり差し押さえた土地や不動産を競売にかけた物件のことです。
売却基準価額ってなに?
裁判所が定める入札基準額のことです。不当な安値で落札されることを防止するため入札額の下限の基準額を不動産鑑定士の評価を基に裁判所が定めたものです。競売物件は、一般の物件よりも売却が困難のため減価率が掛けられています。また、入札者数を増やしなるべく売却率を上げたいため売却基準価額より20%安い額から入札することができます。
競売物件購入のメリット・デメリット
競売物件を購入する際のメリットは、やはり価格が安く設定されているという事でしょう。3割引から半値の場合もあるようです。かなりのお得感がありますね。ではなぜ、価格が安く設定されているのでしょか?その理由はそのままデメリットといえるかもしれません。
いくつか例を挙げてみます。
【勝った方の人に対し売主が非協力的な場合が多い】
売主からすれば自分の財産が借金の方に差し押さえられたものと言う意識がある為、協力的になれないケースがあるようです。
【競売物件ということで心理的な抵抗がある】
一般的な競売物件のイメージは、怪しい、怖い、難しい、といったものがあるようです。
【事前に物件内を見る事ができない】
内覧制度はあるが、ほとんど利用されていないのが現状です。
【リフォームなどは行われず現状のまま引渡される】
基本的には現状引渡しが原則のようです。
【買った方の人は売主に対し明け渡しの交渉などを直接行わなければならない】
ときには、引き渡しをめぐり、法的な手段を使う場合もあるようです。
まとめ
競売物件の価格は、通常の手続きで物件を購入するよりも安いというのは確かなようです。売却基準価額から20%差し引いた額から入札に参加できるのもお得感がありメリットといえるでしょう。しかしながら、売主がときに非協力的であったり、事前に物件内を見ることができない事など、デメリット面も考慮に入れる必要があるかと思います。
不動産のことに関して何か疑問や困りごとがありましたら、お気軽に「アブローズ」までご相談ください。