「一般競争入札」は、競売物件の入札に参加している方の中から、最も良い条件を提示した人が、その所有権利を取得できる制度です。ですが、それだけで競売物件の権利を獲得したことにはなりません。では、どの段階まで手続きを踏めば、自らの所有物としてみなされるのでしょうか?買主が所有権利を確定するには、3つの段階を踏む必要があります。
競売物件の入札から引き渡しまでの流れ
競売物件の入札の開始から、買主に「所有移転登記」が渡るまでの流れと手続きについて説明したいと思います。
入札の開始~開札後まで
競売物件の情報は裁判所が運営しているサイトに掲載されています。また、入札の期限は1週間程度となっています。2週間後に開札が行われます。開札後、約1か月後に1番高額を付けた人が競売物件を購入できる権利を獲得します。
売却許可決定~代金納付まで
特別に問題がなければ、開札後に決定した競売物件を購入できる権利を有した人に対して
1週間後に売却許可が下ります。特に書面などを送付することはありません。誰が競売物件の権利を手にしたかは、決定日から1週間の間、掲載場に公示されています。この公表は自由に閲覧することができます。
代金の納付は、売却許可に対して執行抗告がなければ1週間程度で決定が確定します。さらに、確定から1カ月以内が代金の納付期限と定められています。
所有移転登記
代金納付が済んだ際には、売主から買主に所有権が移転します。代金が納付されると裁判所は、法務局に「所有権移転登記」を嘱託します。この次に強制執行と続きます。
では、実際に「所有移転登記」に必要な手続き書類とはなんでしょうか?代金納付時に次の書類を提出しましょう。
・購入した不動産の登記事項証明書
・購入した不動産の固定資産価格通知書
・買受人の住民票(個人の場合)または資格証明書(法人の場合)
・代金納付期限通知書
・保管金受領証書
・登録免許税(収入印紙 )、切手
登記所に必要な書類を提出したあと、権利書が届くまでに2週間ほど時間がかかります。
この書類には、法務局から登記済印が押されています。また、この書類の再発行はできませんので、管理には十分注意してください。
まとめ
入札により競売不動産を購入する権利を取得した際に、必要となる手続きで大事になるのが、代金の納付と「所有移転登記」に必要となる書類の準備などになります。競売物件を購入するときには、このように時期や必要となる書類の準備や手続きなどが大変となります。
不動産のことに関して疑問やお困りごとがありましたら、お気軽に「株式会社アブローズ」までご連絡ください。