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相続

相続した不動産の売却で譲渡所得の節税を考える

相続した不動産の使い道に困る場合があると思います。相続前の生活拠点を変更することは中々できないものです。空き家のまま維持するのもただではありません。そこで、相続物件を売却することによる、譲渡所得の節税を紹介していきましょう。

■相続税の求め方とは

相続税には基礎控除が3000万円と、法定相続人の数に応じて600万円をかけた金額を控除できます。不動産の場合は現金に換算した金額を他の資産と合計して求めます。不動産の評価額は、現金に比べると7割程度の評価額になります。(今回は、相続対象者による割合の求め方は省略)基本的な相続の計算と、不動産売却の計算を覚えておきましょう。その次に節税の項目を紹介します。

■不動産の売却と計算について

不動産を売却すると「譲渡所得税」と「住民税」がかかります。売却した金額から「不動産の購入代金=取得費用」を差し引いて利益が出た場合に税金の支払いが発生するのです。しかし、多くの場合は、利益が出ることが少ないようです。利益が出た場合の税金の求め方を紹介します。

①譲渡所得の求め方=売った金額-取得費用-売却した費用(手数料などの経費)
②課税所得の求め方=譲渡所得-特別控除(条件による控除です。)
③税金の求め方=課税所得×税率(所有期間で税率が異なる)

尚、税率は短期譲渡と長期譲渡で変わってくるので、併せておえておきましょう。

◎5年以内の所有による税率
39.63%=譲渡所得税30.63%+住民税9%=短期譲渡の税率です。

◎5年を超える所有による税率
20.315%=譲渡所得税15.315%+住民税5%=長期譲渡の税率です。

■空き家の売却の場合

◎相続物件の売却と特別控除の関係
不動産売却の特別控除はマイホームの3000万円特別控除がありますが、相続に関することに限定して紹介します。

◎空き家対策に特別控除の適用(売却価格が1億円以内に限る)
空き家を無くすための政策ですが、条件を満たすことで相続した物件の売却に特別控除3000万円を利用できます。

相続するまでは、親(被相続人)が住んでいたこと、相続した後も住んだり賃貸用に利用していないことや、建築対象が昭和56年(1981年)5月31日以前であること、取り壊しをして更地の売却や、耐震工事を行ってからの売却、
売却日が平成28年4月1日~平成31年3月31日に限定したものです。(区分マンションは対象外です。)

◎特別控除を受けるための準備
特別控除を受けるには、「登記簿謄本」を必要とします。空き家となったのは、相続したことの証明になります。建築した日取りの証明にもなります。「売買契約書」のコピーは、1億円以下で売った場合の証明ができます。

空き家の売却の条件で「耐震基準を満たすこと」が必要なので、耐震補強工事を行って「耐震基準適合証明書又は建設住宅性能評価書の写し」が必要です。

また「被相続人居住用家屋等確認書」により被相続人が住んでいたと言う「確認書」が必要です。国土交通省のホームページから確認書をダウンロードして市町村役場に申請して押印してもらいます。被相続人の住民票除票と相続人の住民票が必要です。電気・ガス・水道の使用廃止の証明書をどちらか1つ用意しましょう。空き家になってから使用していないことの証明になります。

さらに、空き家になって取り壊した場合の写真撮影によって、売却するまで更地であった証明になります。「固定資産税の課税明細」によって、空き家の取り壊しから更地の売却の証明ができます。ただしこの場合、確認書の発行には時間がかかるので注意しましょう。

■同居していた場合

◎相続人が同居していた場合の特例
被相続人と相続人が同居していた場合には、居住住宅の売却による特例3000万円の控除ができます。相続後に移り住んだ場合でも利用可能です。

◎10年超所有軽減税率の特例
所有期間が10年以上の場合の売却では、かつ利益部分が3000万円以上となった場合に「3000万円の控除」に加えて利益の超える部分6000万円までは、14.21%で計算され6000万円以上の部分には、20.315%の税率が課せられます。

◎特定居住用財産の買い替え特例(利益がある場合)
10年を超えている自宅の売却では、買い替える場合に仮に利益が出た時には、税金を先延ばしする特例です。将来的に売却した時点に支払うことになります。

◎特定居住用財産の買い替え特例(損失がある場合)
買い替えによって、損失が出た場合には、損失を他の所得に合計して損失を減らすことができます。損失を翌年に繰越すことができます。

◎特定居住用財産の売却の特例(損失がある場合)
自宅の売却で住宅ローンが残っている場合に、売却で損失を損益通算や繰越控除が可能です。

■まとめ

相続による売却で節税するポイントは、控除が利用できる対象であるかにかかります。売却時の計算の正確さは勿論ですが、経費の計上と控除の利用が節税効果を生むことになります。

不動産の賃貸管理や不動産の投資の関するご相談は「株式会社アブローズ」までお気軽にご連絡ください。

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