思いがけない相続発生で慌ててしまうことは多いと思います。相続発生した後にやるべきことは色々とありますが、中には期限が設定されているものもあることから、手続きのし忘れなどによって思わぬ不利益を受けることが無いようにしたいものです。
相続に関してやるべきことについてまとめてみました。
大変な相続に関する手続き
相続に関係するということは、近しい存在が亡くなったということになりますが、悲しんでばかりもいられないというのが正直なところです。
相続の問題は大金持ちだけの問題であって、一般人には関係無いという方も多いかもしれませんが、相続に関してやるべきことがいくつかあります。
相続発生後にやるべきこと
財産リストの作成
まず、やるべきこととして、相続人の遺産整理を行い、相続リストを作成することです。なぜ、財産リストから始めるかというと、このリストによって相続人の遺産を相続すべきか、放棄すべきかの判断の基になるからです。
なお、借金などは相続対象の遺産ですから忘れずに計上しましょう。株式や不動産などの価値を金額にすることは、専門の知識が無いと難しいため専門家に相談されることをお勧めします。
単純承認、限定承認、相続放棄
限定承認、相続放棄は、相続の開始があったことを知ってから3カ月以内に行わなければなりません。これを逃すと単純承認といって全ての遺産を相続することになります。借金などの債務のほうが大きそうなときは限定承認、相続放棄を検討しましょう。
準確定申告
財産リストの作成によって被相続人の収入などが明確になったら、1月1日から死亡した日までの所得について、相続が発生した日から4カ月以内に申告する必要があります。この申告を準確定申告といいます。
名義変更
財産のうち不動産や口座の名義など被相続人の名義のものを相続人の名義に変更する手続きをする必要があります。特段の期限設定などはありませんが、いずれやるべきことであるため早目に行うことをお勧めします。
相続税申告
相続税は、被相続人が死亡した日の翌日から10カ月以内が納税期限となっています。これに遅れると加算税や延滞税などが加算される場合があるので注意が必要です。
相続税は難しい
相続税に関することは、期限などの設定があるものもあるので、やるべきことをきちんと整理してやることが大切です。これを怠ってしまうと、やがて親族間で相続の内容についてもめ事が起こる原因となってしまったり、遺産協議が上手く行かなくなってしまったりということとなり、最悪のケースなどでは相続するはずだった自宅を競売などで換価しなければいけなくなったということも無い訳ではありません。
相続税は難しい計算も多いことから相続税が発生しそうな場合には早目に税理士に相談するのが良いかもしれません。