賃貸管理業者や不動産会社の質の向上、オーナーや入居希望者からの信用が高まる見込みなどの目的で賃貸住宅管理業者登録制度というものがあります。この制度は絶対に必ず必要というわけではないですが、登録していたら少し良いことがあるよ、という制度です。ただし制度に登録するのはなかなか手間がかかります。それでも登録する価値があると思う方はぜひこれを読んでみてください。
■賃貸住宅管理業者登録制度とは
管理業者登録制度と呼ばれていたものは平成23年に国土交通省によって正式に賃貸住宅管理業者登録制度という名称になりました。これは、賃貸管理業者や不動産会社が条件を満たして申請することで国土交通省がちゃんとした賃貸管理業者として認めてくれる制度です。
登録が任意であるからかは定かではありませんが、登録された業者数はまだ一部(およそ6343業者)しかいません。まだまだ知名度が低い制度と言えるでしょう。
■対象となる業者について
次に、制度を登録できる業者についてです。まずは、国土交通省が指定している賃貸住宅管理業者登録規程をきちんと守っていることと、制度が登録されたあとに賃貸住宅管理業務処理準則に従って賃貸管理業をすることが前提です。そして、対象となる業者は、
①敷金と礼金の受け取りにかかわる人
②賃貸の契約の更新にかかわる人
③賃貸の契約の終了にかかわる人
これらいずれかに該当する賃貸の管理会社であり、法人問わず個人で行っている事業者となります。逆に対象にならない業者は、個人で行っている大家やビル、駐車場だけの賃貸の管理をしている業者です。申請が通ると賃貸住宅の管理業者としてホームページにその業者の情報が載ることが出来ます。掲載期間は5年間になります。
■登録するメリット
それでは、この制度を登録するメリットですが、実は業者側が直接的に利点となることは少ないです。それは、もともとの制度の目的が、一部の業者のとても酷いサービスだったり貸す人と借りる人を不本意なトラブルから守ったり、家賃を滞納してしまった入居者に限度を超える取り立てをしたり、重要な項目である書類の説明不足で起きるトラブルを防ぐためにつくられたからです。
しかし、登録することの間接的なメリットはあります。それは、安心・信用できる業者であると思ってもらえること、ホームページに載っているので入居を決めやすくなること、契約者数の向上を望めることです。結果的には良いことなので登録を検討している賃貸管理者は前向きに考えても良いと思います。
賃貸管理に関するご相談は、株式会社アブローズがお手伝いさせていただきます。