非常に残念なことですが、家賃滞納件数は年々増えて行っています。昔から、生活をする上で無理がない家賃は、手取り収入の約3割までと言われて来ました。しかし、近年、『家賃保証会社』が増えたことで、入居時の審査が甘くなり、そのことから、収入に見合わない高額の家賃の物件へ入居する人が増えていることも、家賃滞納が増えていることの原因の一つと考えられています。
■家賃保証会社とは
従来、賃貸借契約の締結の際には、親族などの連帯保証人が必要とされてきた。しかし、核家族化などが原因で、親族と疎遠となり、連帯保証人を頼むのが難しくなっている事を背景に連帯保証人を用意できない入居希望者から手数料を取って、連帯保証人になる業者が家賃保証会社です。
入居希望者(借主)が、家賃を支払えなくなった際に、貸主への家賃を代わりに支払ってくれます。だがしかし、このお金は後日、借主が家賃保証会社へ当然支払わなくてはなりません。
■家賃滞納発生の理由
家賃滞納のよくある理由には、だいたい次の様な物がある様です。
・支払日をうっかり忘れていた。
・旅行中に支払日を過ぎてしまった。
・親族の入院に付き添っていた。又は自分が入院していた。
・お金が用意できない。
・支払う意思がない。
■借主に家賃を支払う意思がある場合
一度の入金のし忘れは、大目にめてあげることも必要かもしれませんが、あまりに入金の忘れや遅れが多い場合は、面会して口頭で注意する、それでも改善がなければ書面で注意を促すことも必要になってきます。
まずは、面倒でも、大家さん自身が毎月、家賃支払い予定日の翌日に金融機関の通帳を記帳して、借主がきちんと入金してくれているかどうかをチェックすることが大切です。
■借主に家賃を支払う意思がない場合
裁判などの手続きを経て、「契約解除」「差し押さえ」「明け渡し請求」などの手段に訴える事になります。但し、裁判には多大な労力と時間、経費が必要になります。その為法的手段に訴えるのは最後の手段になります。
具体的には、家賃を支払わない借主に対して、『契約解除・退去』を願うという内容を書面に記して、内容証明で送付します。それでも改善しない場合に初めて、裁判に訴える、と言う流れになります。
■借主の所在が分からない場合
借主の所在が分からない場合はまず、連帯保証人へ連絡を取りましょう。借主だけでなく、連帯保証人にも連絡が取れないといった場合には、弁護士や法律事務所へ相談することをお勧めします。
■まとめ
今回は、家賃滞納者への対応と家賃滞納が増えている背景についてお話ししました。家賃滞納の増加には、モラルの低い借主の増加や、貧困の拡大といった社会問題があることも無視できませんが、大家さんとしては、最初に契約をして入居している以上、きちんと払ってもらうよりありません。
賃貸管理についてお悩みの方は、私共、株式会社アブローズへ是非ご相談ください。