マイホームや所有している不動産を、生活苦や借金の返済などで、思いがけずに競売の対象になってしまうことがあります。今回は、競売に対する知識と注意点について紹介していきます。
■競売の内容
簡単にいうと借金が返済できなくなり家・土地などを担保にしてお金を工面することや、ローン返済の不履行によって債権者が担保になっている物件を、強制的に売りに出すことです。裁判所で競売にかけられる土地や住宅のことをいいます。
「競売」とは、債務を返済することのできなくなった言わば(借金が返済できない)人が所有する不動産を、裁判所が差し押さえて一番高く買ってくれる人に売却し、簡単にいえば借金のカタのことです。
債務者がもし借金の返済ができなくなってしまったら、売却して、それをお金にして借金の返済にあてることになります。
所有者がローンの返済ができない場合は、抵当権を定めている不動産を担保として取り上げられることができ、住宅の場合は住宅ローンを完済するまでは所有することができなく、完全には所有者のものにならないこともあります。その代金を債務の返済にあてることになります。
◎競売に参加するには
競売の手続きには、全国各地に裁判所がありますので、物件の所在地として希望する場所を管轄する裁判所にいき、「物件明細書」「現況調査報告書」「評価書」という3つの書類から情報を得る必要があります。これを、「競売における3点セット」と呼んでいます。
■競売における3点セットの理解
競売にかけたり、競売に参加するには裁判所が公示する情報が、
①物件明細書
差し押さえ不動産の表示などの基本情報が記載されます。権利関係には、買い主が負担になる質権・用益権・留置権や仮処分などの記載がある。
②現況調査報告書
物件明細書よりも更に詳しい物件の情報が記載されているもので、執行官が調査結果を現地までいって調べたものです。不動産の形状や占有関係と権利関係に建物の写真などが掲載される。
③評価書
不動産鑑定士が物件の適正価格を記載したものです。差し押さえ不動産の表示や、権利関係には、買い主が負担になる質権・用益権・留置権や仮処分などの記載がある。
■競売物件の注意すべき点は何?
競売物件を入手することでの大きなデメリットは、なんといっても売り主がいないということですね。
売り主がいないことが、なぜデメリットかというと、通常の不動産売買法律によって売り主には、義務がはたされなくなるからです。
競売には「任意売却」と違い、裁判所が全てを代行することで公平性がある反面、不動産売買における「不動産売買法律」による売り主に対する義務責任がはたされません。
また、入札の基準価格が一般の不動産の価格より低いことでしょう。なぜ低いのかといえば、キズや欠点のことで、だれでもが通常期待しているような状態や性質や理想にかけているからです。競売物件は、通常の価格よりも3割から5割の価格で評価しています。
競売で不動産を入手した場合は、登記簿の上での所有権が移転するだけで、裁判所は一般の不動産売買でいう引き渡しをしてはくれないこともあり。もちろんその家に第3者が住んでいることもあるから、その人に立ち退いてもらう交渉自体も、行わないといけない競売では、その不動産を入手し購入した人が、立ち退き交渉もやらなければならないのです。
◎競売の対象には
競売物件では居住用の不動産だけとは限らず多くの店舗や事務所やオフィスビルやマンションやアパート1棟丸ごとなど、一般の住宅情報で探しきれない物件に出合えることも多くメリットもあります。地域によっては、極端に細長い土地とか極端に狭い土地や、変形した土地など通常の不動産会社では見つけにくい場所や土地物件が出てくることもよくあることです。
競売や任意売却には、専門の知識を必要とします。担保となっているマイホームを簡単に失わないためにも早めの対策を必要としますので、是非とも専門に扱う不動産業者に頼ってみてはいかがでしょうか。
不動産のことに関して何か疑問やお困りごとがありましたら、お気軽に「アブローズ」までご相談ください。