任意売却

不動産競売の配当トラブルは配当表について知れば回避できる!!

複数の債権者がいる競売物件が落札されると、どうやって金銭を分割していくかご存じでしょうか?不動産物件の強制執行後、債権者が複数いる場合は競売の売却代金を債権者に分配されます。配当は、破産管財人が債権額に応じて債権者に分配することをいいます。
今回は、分配について掘り下げていきたいと思います。

不動産競売の流れ

最初に大まかな競売の流れを確認してみましょう。
・債権者の競売申立て
・裁判所の競売開始決定と差押の嘱託登記
・裁判所から執行官現況調査・価格評価
・入札・売却手続き
・購入者が代金納付
・配当手続き・配当金受領

配当表完成までの道のり

配分は抵当権で優先順位が決まっており、それに従いながら破産管財人は債権者・債権額、配当を書き記した配当表を作成していきます。

配当表を作成するにあたり、配当期日か弁済金交付の日を定めます。債権者が一人のみ、または売却代金で債権と競売手続きにかかった費用を全額弁済できる場合は、弁済金交付手続きを行います。

配当期日の場合は、配当を受ける債権者全員を裁判所に招集します。対して、弁済金交付手続きの際は、関係者への通知のみに留められます。

配当期日が決まったら、債権者は一週間以内に債権計算書を提出しなければなりません。計算書を提出しなかった場合でも、配当を受けとる権利は消失しませんが、計算書は裁判所から送付されますので、必要事項を記入してできるだけ早く提出しましょう。

不服申し立て期限

配当表の内容に不服がある場合、債権者・債務者は配当期日に裁判所へ出頭し、配当異議申し出をする必要があります。配当異議の申し出があると、異議が唱えられた箇所の配当が一時保留となります。ここで注意するべき事は、一週間以内に配当異議の訴えを提起して、定期の証明書を裁判所に提出する必要があります。ちなみに、配当表の内容だけでなく、債権者が配当期日に呼び出されなかったなど、配当表の作成手続きに不服があった場合にも不服申し立てをすることができます。

配当期日または弁済期日に無事配当

配当期日に異議申し立てがない個所から、債権計算書を元に執行費用や優先順位を配当していきます。債権者が裁判所に出頭しなかった場合には、配当金は法務局にて保管されます。

まとめ

破産管財人は、問題が起きないよう配当表を綿密に作成していきます。配当内容に関して不満がある場合には、配当表や異議申し立てのシステムを理解しておくと、トラブルを起こすことなく配当期日を迎えられることでしょう。

不動産のことに関して何か疑問や困りごとがありましたら、お気軽に「アブローズ」までご相談ください。

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